まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

BROOKS IS HERE

2013-01-08 10:58:51 | 教育のエチカ
映画 『ショーシャンクの空に』 は私のお気に入りのひとつです。
原作はスティーヴン・キングの中編小説 『刑務所のリタ・ヘイワース』 で、
映画よりも原作のほうが好きですが、しかしなかなかうまく映画化されています。
映画化されるよりも前に小説を読んでいたのですが、
この順番で見て幻滅せずにすんだ数少ない映画のひとつと言っていいでしょう。

この小説と映画、脇役の描写がいいんです。
第2の主人公といってもいいレッドはもちろんのことですが、
悪役である刑務所長や刑務主任まで、ひとりひとりみんな魅力的に描かれています。
そのなかでも囚人のひとりブルックスがとてもいいんです。
彼はショーシャンク刑務所のなかでも一番の長老ですが、
別にリーダー的な存在というわけではなく、みんなから愛されるキャラクターです。
彼は50年近く入所しており、すっかり刑務所の生活に適応してしまっています。
ある日突然、仮釈放されることになりますが、
仲間を刺して仮釈放を取り消してもらおうとするほどです。
けっきょく仮釈放されることになり、それが悲劇につながるのですが、
それは今日論じたいことではありません。
収監中、ブルックスは長年、図書係をつとめていました。
図書室といっても所蔵数は少なく大した本は置いていないのですが、
彼は毎晩、荷車に本を積んで刑務所内をめぐり、みんなに本を貸して回るのです。
その姿が可愛らしいんだなあ。

そのブルックスが福島大学にいるんですよ。
荷車に本を積んで学内を押して歩いている人がっ!
名前は明かさないという条件つきで写真の掲載を許可していただきましたので、
その姿をここに大公開してしまいますっ。
ジャン、こちらです。



おおっ、ブルックスだあ。
可愛すぎるっ
福大生の皆さんはときどき見かけたことがあるでしょう。
毎週決まった時間にこうやって学内を押して歩いていらっしゃいます。
この光景を見るたびに標題の 「BROOKS IS HERE」 という言葉が頭に浮かびます。
これは仮釈放されたブルックスが、部屋の壁に彫った言葉です。
小説や映画では IS ではなく WAS と過去形になっているんですが、
(「ブルックスここにありき」)
こうやって現物を目の当たりにしてしまったら、そりゃあやっぱり現在形でしょう。
まさに 「ブルックスここにあり」、ブルックスは福島大学にいるのです。
映画ですらもう20年近く前に放映されたものですが、
DVD化されてから話題になった映画ですし、テレビでも何度も放映されていますから、
高校生でも 『ショーシャンクの空に』 のファンだという人はけっこういるのではないでしょうか。
リアル・ブルックスを見てみたいという人はぜひ、福島大学に入学してみてください。