まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

西根中学校キャリア講演会

2012-12-04 20:01:52 | 人間文化論
今日は飯坂にある西根中学校でキャリア講演会を行ってきました。
毎度毎度の 「人はなぜ学びなぜ働くのか?」 の演題です。
西根中学校ではキャリア教育に力を入れていて、
10数年来、生徒たちが近くのリンゴ果樹園に行って授粉や摘果の作業を手伝っていたのですが、
放射線問題でこの2年間はそれができず、代わりにキャリア講演会を開いているのだそうです。
今日は今年2回目の講演会で、前回はリンゴ農家の方が現在のご苦労などを話してくれたそうです。

もともと11月中の13時40分~15時00分の時間帯に開催したいとの御依頼でしたが、
私、後期のその時間帯はすべての曜日に授業や会議が入ってしまっており、
看護学校の非常勤がすべて終了した12月以降の火曜日にしかできませんとムリを言い、
今日の開催ということになりました。
ところが、全校生徒122名を相手に体育館で講演する予定でしたが、
あいにくのお天気だし、そもそももう12月なんですから、
体育館での講演なんてみんな凍え死んでしまうでしょう。
第三中学校のときの逆パターンになってしまうのではないかと恐れていましたが、
先生方が気を利かせて、会場を集会室のようなところに変更してくださっていました。
広すぎないスペースにストーブも置かれ、私はまったく寒さを感じずに話し切ることができました。
土禁の床に体育座りで聞いていた生徒さんたちはお尻から冷えていたかもしれませんが、
体育館で聞くのに比べたらはるかに快適だったものと思われます。



依頼では50分間の講演をとのことで、この演題の講演としては一番短い時間なので、
いちおうその心づもりでうかがったのですが、講演前に校長先生とお話ししていたところ、
中学生なのであまり長い時間も聞いていられないだろうと思い1コマ分でお願いしましたが、
あとの時間帯に何か予定が入っているわけでもないのでいくらでも延ばしてくださいと言われ、
その一言でちょっと私のタガが外れてしまい、けっきょく1時間以上喋ってしまいました。
感想用紙を見るかぎり、もっと話を聞きたかったという要望はあっても、
話が長すぎたという苦情は見当たらなかったので、今回は結果オーライかもしれませんが、
やはり話のプロとしては、きちんと50分間で切り上げるべきだったなと反省しております。
今後も中学校からこの演題での依頼が来るであろうことを考えると、
50分できっちり語り終えられるようなバージョンも用意しておかなくてはと思いました。

さて、感想用紙の集計結果ですが以下のようになりました。

 1年生 4.56。
 2年生 4.63。
 3年生 4.88。
 教 員 4.78。
――――――――――
 全 体 4.70。

おお、素晴らしいっ!
みごとな高得点です。
恐怖の4点割れを喫してしまった第三中学校のときと比べてものすごいアップです。
やはり全校生徒合わせて120名ぐらいというのは講演をやるにはちょうどいい規模なんでしょう。
一番うしろに座っている人たちの顔までよく見えますし、高い演壇の上からではなく、
同じレベルに立って話せたというのも親近感を増すのに役立ったのだろうと思います。
もちろん体育館から会場を急遽変更してくださった先生方のご配慮のおかげでもあります。
それにしても3年生の4.88なんて考えられない高評価です。
4年生40名中、9割の36名が5点満点中の5点を付けてくださっていました。
とっても有り難いことです。
それではいつものようにいくつか感想をご紹介していきましょう。


【1年生】

「今の中学生でも分かるような例え (モンハンなど) を入れてくれて楽しかった。」

「勉強がとても大切なことがわかった。今からでもおそくないのでまじめに勉強にとりくみたいと思う。」

「今までの自分の考えが変わりました。でも、本能ではないけど時代が文化を本能と重ねている気がしました。とてもタメになりました。」

「私は今日の講演会を通して、私たち日本人はとても幸せ者だなぁと改めて思いました。だから、食べ物を食べられない人たちもいるから、あまり残しちゃいけないと思いました。とてもいい講演会でした。」

「小野原先生の話を聞いて、人のしんかはとてもすごくて、自分たちが生きていく上で答えはないということがとても心にのこりました。答えがない分自分でたくさん考えていく力がたいせつだと思いました。日本人に生まれてとても良かったと思いました。」


【2年生】

「生きていく上で大切なことが聞けて良かった。」

「今日の講演会を聞いて、あたり前なことは何もないということを聞いた時は、私たちは日々感謝しなければならないと強く感じました。」

「とてもおもしろい話でした。もう少しきいてみたかったです! 勉強はかたくるしいものだと思っていましたが、今回のことで、考え方がかわりました。一つ一つ文化を学んでいきたいと思いますっ! ありがとうございました。」

「勉強はとても大切だということが分かりました。私は勉強がきらいですが、これからは勉強をがんばりたいと思います。」

「講演を聞いていて 『人間は本能の壊れた動物』 という言葉が出てきてとても驚きました。でもその通りだと思いました。それと余談で 『クモになりたかった』 というものがありましたが、実は僕は魚になりたいと思ったことがありました。でも今回の講演でやっぱり人間が一番だと思いました。」

「回りの大人の方たちが私たちに幸せを分けてくれていることがとってもかっこいいと思いました。私もかっこいいと思われる大人になりたいです!」


【3年生】

「今まであまり聞いたことがない話題だったので、すごく楽しかったです。サルから人間になるまでの道筋や、人が本能の壊れた動物だとは知りませんでした。人間とはすごく大事な生き物なのだなと思いました。他人にしてあげたいこと、出来ることがあればどんな事でもやってみたいなと思いました。この話を聞くことができたので良かったです。ありがとうございました。」

「今までのキャリア講演会の中で一番おもしろく、無我夢中で話をきいてしまいました。『他人がなにかをしてくれる=めったにないこと、有り難いこと』 に心うたれました。ほんとに親や友達等いろんなかたから有り難いことをやってもらっているんだと思いました。すごくおもしろかったです。ありがとうございました。」

「すごく興味深い話で、ききいってしまいました。話し方もすごく上手でした。頭に入りやすかったです。さすがです…。人間に本能はない、文化を学ぶというのがしょうげき的でした。というかもう…。すごく納得のできるお話でした。ここできけたのがすごく光栄です。それくらい興味がそそられる話でした! 感動したこの気持ちが上手く伝えられないのがもどかしいです。言語たくさん学ばないとですね…。
(´ `)」

「たしかに勉強については聞けましたが、ぼくは今の話で完全に満足したかといわれても、そんなこと満足じゃないにきまっています。でもそのことをこれから自分で探そうと思いました。先生のいう 『答えのない問題』 について。答えのある問題から始めようと思います。」

「『あたりまえということはない』 という言葉が心に残りました。有り難いから 『ありがとう』 と言う、そんなことを改めて考えると深いなぁと思いました。口だけの 『ありがとう』 ではなく心から 『ありがとう』 と言える、そんな人になりたいです。」

「”人はなぜ学ぶのかなぜ働くのか” というテーマで今まで考えもしなかったことを倫理学的に教わることができてよかったし、おもしろかったです。正解がない問題はたくさんあるけど、それを投げすててしまっては意味がないんだと分かりました。私も自分でかせいだお金で物をかったり、自分の力をひとのためにつかったりできるようなかっこいい大人になりたいと思います! 本当にありがとうございました。”まさおさま” のブログ見たいと思います!!」

「確かに、まわりにはたくさんかっこいい大人がいると感じました。『有り難い』 の言葉には深い意味があると思った。勉強をなぜしなくてはいけないかと考えたことがありますが、勉強をするからこそ生きていけるのだと思いました。」

「『私たちはカッコいい大人に囲まれて生活している』 という言葉が、特に心に残りました。父や母って本当にカッコいいなぁと強く思います。そして、それを有り難いと思われている先生も、カッコいいなぁと思いました。この気持ちをずっと忘れずに生きていきたいです。今日はありがとうございました(*^_^*)」


ここには載せきれませんでしたが、みんなが書いてくれた感想にとても励まされました。
西根中学校の皆さん、最後までご静聴くださりありがとうございました。
最後は代表の2年生の女の子からとてもリッパな謝辞まで頂戴してしまいました。



講師冥利に尽きるとはこのことです。
本当に有り難うございました。
みんな感謝の気持ちを忘れず勉強がんばってカッコいい大人になってください


P.S.
西根中学校のみんな、これ読んでる?
コメントなにか書き込んでくれたらうれしいです。
これからも時々見に来てください