本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

VRって面白い!でもどう使えるのってことをスタンフォード教授に教えてもらってみた。

2018-09-09 17:00:04 | 2018本質的進化。
VRは脳をどう変えるか? 仮想現実の心理学
クリエーター情報なし
文藝春秋

『VRは脳をどのように変えるか?仮想現実の心理学』

認知心理学の観点からのVR研究。
本書の目的は「VR技術の仕組みやそれが脳に与える影響、VRが何に役立つのかと言ったこと」

VR=没入型メディア
⇒その場にいるという感覚
VRは過去に存在しなかった全く新しいメディアであり、他のメディアにはない独自の心理的効果を持ち、我々が、身の回りの現実世界や他人と関わる方法を完全に変えてしまうのである。23
優れたVRが生み出す臨場感。
現実の経験とメディアを通じた経験とのギャップは、VRによりこれまでよりずっと小さくなる。

VRによって、我々は滅多に出来ない経験が出来るだけではなく、見るのが不可能なものを見たり、空想の世界にしかないものを見たり、現実世界を今までと違う視点から見ることも出来るようになる。創造力の限界を超えた場所まで知性を広げることが出来るのだ。
極小の身体になって細胞核を内側から観察したり、巨大な身体になって宇宙を漂い、惑星を手で掴むことも出来る。16


<VRと現実>
VR内での経験が心理的には現実だと捉えられている。現実の経験と同じような生理的反応を利用者の脳に引き起こす。
VRが視覚化のツールとして非常に役立つ理由もおそらくここにあるのだろう。特定の動作を頭の中で思い描く視覚化という行為そのものが動作を上達させるのに役立つことは、今では多くの文献が指摘している。


身体化認知:我々が何かを考える時、頭の中でも身体の動きを司る部位が活発になっている。60
身体化認知の肯定派は、ある動作を脳内でシュミレーションするだけで学習効果は高まると考えている。61

VR経験は、単なるメディア経験ではなく、実際の経験だと理解した方がいい場合が多い。70

<VRにできること>
•アメリカンフットボールではVRを使い練習をし、成果が出ている。
•ドキュメンタリー映画
VRは強力な没入観があり、他者の経験を共有し、自分と違う人々の生活を理解するのにうってつけである。
共感力を高める方法:視点交換
現実のように思える経験を創り出し、多種多様な視点から仮想の世界を見せることが出来るVRの能力はまさに視点交換にうってつけ、118
•身体移転
他人の体をアバターとして利用すること。白人が黒人の体を使うことで、差別意識が軽減するという実験もある。
•自分を体験する
鬱病の軽減
VRを使ってうつ病患者の自分への思いやりを高める実験。
最初、うつ病患者をVRの世界に連れて行き、そこで一人の仮想の子供と交流させる、患者はその子供に優しい言葉を語りかける。その発言は録音されており、次に患者はその子供に身体移転体験をする。すると、自己批判は和らぎ、自分への思いやりが増幅したという。 144

•教育
ハーバード大学は19世紀の町をインタラクティブに再現したVRを作成し、当時の世界にタイムスリップできるバーチャル社会見学を実施した。301

★ VRのキラーコンテンツとは?
仮想空間でただ人々と会話し、交流することが極めて普通で当たり前に行えるようになったとき、VRは必須の機器となります。230
⇒どうすれば、自然に本物と思えるアバターを存在させ、2人以上のユーザーを仮想空間に同時に存在させ、そこで他のユーザーや仮想空間と人間らしい触れ合いをさせることが出来るか?231

★ VRとエンターテインメント
ニューヨークタイムズはすでに段ボール性のVR視聴消費を無料配布してコンテンツ提供を始めている。269

VRは有機的でユーザー試行で、一人ずつ違ったないようになるため体験にはうってつけ。/ストーリー展開には不向きという点。295
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