本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

小説044 : reProfesional#115

2008-11-03 02:08:30 | reProfesional
chapter#44 待機した欲望

何が目に入るかは、おおむね、何を探し求めているかで決まる。
-サー・ジョン・ラボック

階段全体が見えている必要はない。最初の一歩を踏み出しさえすればいいのだ。
-マーティン・ルーサー・キング

ボクは言い知れぬ高揚感と、恐怖感を味わった。
ボクは何もしていない。
そういう気分がボクを襲った。日々の雑務の中で疲労感を募らせ、休日は無意味過ごしてしまうことが多いし、一次的欲望に流され、精神の退廃ともいえる性的欲望に身を任せてしまうことも少なくない。
フロスのような快楽は、まさに忘我。自分が忌み嫌っている老心をもつ連中となんら変わりはない。

自分が嫌いな連中というのは、自分が嫌いと思う部分、自分の中で忌み嫌う部分を彼らが、あまりにあらわに性質として誇示してくるからということもあるだろう。
ボクは、社会の役に立たなければならないし、社会もそれを求めている。
そういうミッションにも似た考えはおそらく、通常の人間だと、半ば気が狂った人間だというレッテルを必死で貼り付けて、放置しようとする流れになるだろう。

ボクはきっと、今恵まれている。老心に満ち溢れた腐った連中と時を過ごす機会を与えられているし、それによって、自分の精神を向上させる機会をもらっている。
ボクに立ち止まる時間などない。

自分の醜い部分を直視し、文筆家として大成し、愛する人と、幸せな生活を送る。
愛すべきものを守り、憎むべき老心をもった連中を矯正していく。そういう明確な目標がある。
ボク等の人生には、無意識であったり、故意的に待機させてしまっていて、その萌芽を放り投げられた純真というものがある。

その純真の泣きじゃくる声をほうっておけるほど、人生に時間はない。
筆を執り、体を動かし、人生のテーゼをプラスの方向に持っていかなければならない。

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