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団塊世代おじさんの日常生活

夏 日本で二番目に気温が高く、陶器と虎渓山と修道院で知られる多治見市の出身です。

ちょっと辛い話です。

2016-06-18 05:14:03 | 日記
 一昨日中日新聞の『くらしの作文』に投稿された記事を紹介します。
65歳の主婦さんが「大きな花束」というタイトルで作文を書かれています。


 毎年その日が近づくと、悲しい思いで胸が痛みます。
 それは二十年ほど前のことです。
自力で歩くのがやっとだった母が、大きな花束を手押し車に載せて、
ゆっくり帰ってきました。
息が上がっていたのを覚えています。

 母と高校生の娘と三人で暮らしていた私は、仕事の疲れもあって、強い口調で言ったのです。
「何してるの。また転んだらどうするの」

 私のために必死の思いで買ってきたものでした。
一番好きな花でした。
大好きな色でした。
誕生日に一番ほしかったものだったのです。

 なぜ最初に「ありがとう」と言えなかったのだろう。
ずうっと後悔です。
私の介護は一生懸命でしたが、母にすれば言いたいこともいっぱいあったでしょうに。
言えなくしていたのかも分かりません。

 最近、嫁いだ娘が義母の介護を始めました。
「頑張って」と声を掛け、後悔しない介護の話をしました。
弱者の気持ちは、弱者でなければ本当のところは分かりません。
後ろから押してあげたり、手を引っ張ったりすることも必要ですが、
同じ歩調で寄り添ってあげるのが本当の介護だと思うのです。

 子どもや孫たちが祝ってくれる誕生日。
でも私の心の中は今年も「ごめんね、お母さん」なのです。


 以上です。


 ちょっと辛い話です。
せっかくお母様が娘さんが喜ばれるだろうと思って、娘さんの誕生日に
足が不自由なのに大きな花束を買ってこられたのに、
「何してるの。また転んだらどうするの」。
これは悲しい言葉です。
仕事の疲れと介護の疲れでイライラされていたのは、十分に分かりますが。(苦笑)

 人間、疲れていると冷静さに欠けますよね。
足が不自由なのに、手押し車で外へかってに行って!という心配する気持ちが、怒りになってしまわれたのでは。

お母様も言いたいことはいっぱいあったでしょうが、やはり娘さんに
介護していただいているという感謝の気持ちを表したかったのでしょうね。

娘さんは今もこのことを後悔していらっしゃるようですが、
花束を貰われた時、「ごめんね」、「ありがとうね」
その場で一旦怒ってしまったことを謝って、すぐに感謝の言葉を言われなかったのかな?

 人間、余裕がないとやってしまう事だなぁと思いました。







ダイアン・リネイ/ネイビー・ブルー
コメント (16)
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