がん(骨肉腫)闘病記

抗がん剤治療、放射線治療、人工関節置換手術、MRSA感染、身体障害者となっての生活の記録を残します。

時短正社員 広がる制度

2010年07月17日 | Weblog
2010年07月17日 18時38分30秒掲載

URL http://job.yomiuri.co.jp/news/ne_10070603.htm



「育児・介護に利用、自己啓発にも



通常より勤務時間の短い「短時間正社員」制度が広がっている。育児や介護のほか、自己啓発のために制度を利用する人もいる。法改正で、3歳未満の子を持つ社員への短時間勤務の導入が企業に義務づけられたことも、追い風になっているという。(田渕英治)

 「お先に失礼します」。製薬会社ファイザー(東京)横浜医薬支店に勤務する田嶋紫さん(32)は、同僚に声をかけ、午後4時に退社し、長女(2)の待つ保育所に向かった。
 田嶋さんはMR(医薬情報担当者)と呼ばれる、薬剤を医師らに販売する営業職。同社が2009年7月からMR向けに導入した短縮勤務制度を利用し、午前10時から午後4時まで働く。通常の勤務時間は、午前9時から午後5時45分まで。「育児の時間を確保しつつ、いろんな人と会え、病気の人の役に立てる仕事の楽しさも感じています」

 育児や介護などで通常通り働くのは難しいが、従来と同じ仕事をしたい――。そうした声に応えるのが、正社員に短時間勤務を認める制度だ。厚生労働省の08年の調査では、育児のための短時間勤務制度を導入している事業所は全体の38・9%。前回の調査(05年)より7・5ポイント増えた。

 育児や介護以外の理由でも短時間勤務を認める企業も出てきている。

 ソフトウエア開発会社サイボウズ(東京)社長室の椋田亜砂美さん(33)は、今年3月までの2年間、同社の短時間勤務制度を利用し、土日に加え水曜も休日とする週4日勤務で働いた。理由は「大学院で経営学を学ぶため」。

 同社が07年2月に導入したこの制度では、「短時間勤務に変更したい」との社員の申し出に対し、理由を問わない。「通常通りに働きながら大学院に通うのは体力的に厳しいと思っていた。制度のおかげで体調も問題なく、MBA(経営学修士号)を取得できました」と笑顔で振り返る。

 短時間正社員制度を推進しようと、今年6月30日に施行された改正育児・介護休業法では、3歳未満の子どもを育てる社員への短時間勤務の導入を、企業に義務づけた。

 もちろん、短時間正社員がいいことずくめではない。勤務時間が減る分、給与も下がる。ファイザーでは、短時間勤務者の給与は通常より2割減となっているという。

 短時間勤務のせいで周囲にしわ寄せが行くことに気兼ねして、「結局は予定した時刻に退社できない」などの悩みを抱える社員も。周囲の理解を得るためには、「授業のない日は自発的に残業するなどして、できるだけ同僚に迷惑をかけないようにした」(サイボウズの椋田さん)といった配慮も必要になる。

 学習院大経済学部の脇坂明教授(労働経済学)は「正社員として仕事を続けながら勤務時間を短くできる点で、働く側から短時間正社員制度を求める声は高い。多様な働き方を認め、柔軟に対応すれば、組織の強化や活性化につながり、社員の満足度や忠誠心も高められる。義務化を機に、労使双方が制度をいかす知恵を絞るべきだ」と話している。

(2010年7月6日 読売新聞)」

短時間正社員制度が広がって、病者や病気に起因する障害を抱えている人も正社員として働く機会が得られるよう望む。


そして、ゆくゆくは、オランダのようなワークシェアされた(私に言わせれば)人間らしい暮らしが出来る社会が構築されることを望む。

参照URL http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20100706-OYT8T00242.htm  

車いすで大自然満喫  バリアフリー旅行ガイド

2010年07月17日 | Weblog
2010年07月17日 12時17分10秒掲載

URL http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20100716-OYT8T01261.htm  



「大学生ら、障害者と現地調査



新座市の「立教大学アミューズメント・リサーチ・センター」(RARC)のメンバーらが、障害者や高齢者が旅を楽しむ「バリアフリー旅行」をテーマに、5年にわたって観光地を調査した成果をガイド本にまとめた。世界自然遺産など「車いすでは無理」と尻込みしそうな場所にも、障害者と一緒にあえて足を運び、“バリアフリー度”を検証。自宅にこもりがちな人たちに、大自然を満喫してもらいたいとの強い思いがあふれている。



RARC・福祉プロジェクトのメンバーだったNPO職員の馬場清さん(47)と吉岡隆幸さん(28)らが執筆した「車いすでめぐる日本の世界自然遺産―バリアフリー旅行を解剖する」(現代書館)。バリアフリーに向けた法整備などが進む中、観光地が実際に旅行しやすくなっているのかどうかがテーマだ。

 馬場さんらは2005年から研究を開始。実施調査には、鹿児島・屋久島や、青森・秋田県にまたがる白神山地など、世界自然遺産を中心とした自然豊かな観光地を選び、下半身不随で車いすを使う都内に住む知人の佐藤功晃さん(40)に協力してもらった。

 屋久島では、佐藤さんがシーカヤックに挑戦し、海上からの眺めを満喫した。乗り降りには現地ガイドの手助けがあり、体力に自信がない人向けの2人乗りもあった。ウミガメの産卵や樹齢3000年の「紀元杉」も見学でき、バリアフリーのホテルやレストランも整っていた。「思っていたよりも結構楽しめた」が馬場さんの印象だ。

 関心を持った学生たちも調査に参加。馬場さんが准教授を務めていた浦和大総合福祉学部の4年小山貴子さん(21)は昨年2月、段差のない木道「インデペンデンスボードウオーク」を調べるため、石川・輪島市へ。震災の復興記念として、賛同者が板を1枚ずつ購入、つなぎ合わせ、海の見える場所に作られていた。小山さんは「自分たちでもできるバリアフリー」に注目したという。

 同学年の折橋麻美さん(22)は今年1月、茨城県大洗町にある水陸両用の車いす「ランディーズ」を調査。幅の広い特殊なタイヤがついており、波打ち際も走行できる。海岸の駐車場や更衣室でもバリアフリーが進んでいた。「『車いすだから行くのは無理』と考える前に、ランディーズがあるかチェックしてみては」と呼びかけている。

 北海道・知床では、現地ガイドをするNPO「知床ナチュラリスト協会」がホームページで、急な坂がある遊歩道でも「介助者が付き添えば散策は可能」と説明するなど、障害者向けにきめ細かい案内を心がけていた。馬場さんらと一緒に視察した立教大観光学部4年の肥田木健介さん(22)は「『外に出てもどうせ楽しめない』と先入観を持つ人もいる。トイレや段差の情報だけでなく、『こう楽しめますよ』といった一歩踏み込んだ提案が必要」と実感したという。

 ガイド本には、調査に協力した学生たちのコラムも掲載されている。A5判、176ページ。1700円(税別)。

(2010年7月17日 読売新聞)」