新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

5月28日 その2 オバマ大統領の広島訪問に思う

2016-05-28 16:56:07 | コラム
良かったのだと思う:

実は、昨日もオバマ大統領の広島訪問の実況中継を見ながら、安倍総理は良くぞここまで持ってこられたなと敬意を表していた。また、あのお城のような大統領専用車2台と、その周囲を警護するSP(と言うのかな)の体格の凄さと姿勢の良さを「いつ見ても格好良いな」と懐かしきアメリを見る思いがあって、無関係のような郷愁(nostalgiaか?)に耽っていた。実は、昨夜から考えていたのだが、この歴史的な訪問にも、あの17分と長かった大統領の演説についても、何を言えば良いのかが全く纏まらないままに、今日の午後4時が過ぎでしまった。強いていえば「良かったなー」程度だけだったのだ。

何処の局での有識者の解説かも記憶はないが、ケネデイー大使がそのオバマ大統領に対する影響力を行使してこの広島行きが実現したと聞かされて、あの大使にもそういう働きが出来たのかと意外だなとの感もあって聞いていた。また、私が聞いていたチャンネルでは同時通訳があったために、大統領が何を言っておられたかが、それでなくとも衰えた聞き取り能力と相まって、折角の歴史的な演説もなんだかボンヤリとした印象だけが残ってしまったのが残念だった。

オバマ大統領は原爆ドームには行かれなかったが、被爆者の方と握手やハグまでされて言葉をかけておられたのは流石にあの国の指導者らしい気配りのほどを十分に見せた巧みな演出だったと思って、寧ろ感心して見ていた。演説の原文は未だ読んでいないが、それは大統領自身の手によるものではなく、その意向を十二分に受けた「スピーチライター」との合作だろうと勝手に解釈しているが、一寸聞いた限りでは如何にも彼らしい格調の高さだったと思う。

私は訪問の成功・不成功などを論ずるよりも、我が国の安倍外交の実績と、日米同盟に揺らぎがないことを近隣の諸国、就中中国と韓国に見せつけたことが素晴らしかったと認識しようと思っている。謝罪の有無などを論じるのは、アメリカとはそも如何なる国かを認識出来ていないことを示すだけの議論であり、訪問が実現出来た事の前には雲散霧消することだと思っている。

少し政治めいたことをいえば、核保有国が全てUNのSecurity CouncilのPermanent memberであることを思えば、核兵器廃絶の議論にはどうしても虚しいものが残ってしまうのだ。そうではあっても、オバマ大統領が広島であの演説をされたことの意義は薄れないと思っている。私はあの訪問の成果が如何なる形で現れるかを、我々が見守っていかねばなるまいと認識している。

因みに、私はこれかずっと今もなお”UN”、”Security Council”、”Permanent member”と表現していく。それは、これらのUN関連の訳語が余りにも「お為ごかし」で言語を勝手にご都合主義的に意訳してあり、実態と異なっていると憤慨しているから。念のため申し添えれば、”United Nations”の何処に「国際」という言葉あるのか、敵国条項が残っているのにということ。


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