新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2020年の終わりに当たって

2020-12-31 09:53:29 | コラム
年末に際して先ず回顧したいこと:

今年は年末ともなれば振り返ってみたいことが数々ある。その中でも先ずはトランプ大統領が1月20日には敢えて「仮定して」とするが、ホワイトハウスを去るものとして、その4年間を簡単に回顧してみようと思う。再度「敢えて」と言うが、あの方にアメリカの大統領が務まるのかと大いに疑問に感じていた。だが、私の持論である「誰が如何なる難しい職に就いたとしても、必ず何とかして見せるものだから案ずることはない。但し、その人物の器量と力量次第で結果が異なるだけのことだ」を当て嵌めれば、結論としては「彼なりにこなしておられた」と評価して良いと思う。

ドナルド・トランプという方は、大統領就任後の政治姿勢からして、方々から“unpredictable”だと酷評された。だが、今となって落ち着いて振り返ってみれば、彼が残した実績は「彼ならそうするだろうな」と思わせられる点が多々あったと思う。それは、不動産王でありテレビのスター的存在であっても政治の経験が全くなかったのだから、常識的な予想の範囲にはない政策を打ってこられたのだと思えば、結果論としては“predictable”だったと言える気もする。但し、insanityとまで言われた選挙の敗北を認めない言動の執拗さまでは、想定の範囲を遙かに逸脱していた。

その飽くまでも「バイデン陣営に不正があった。選挙は盗まれた」と主張し続け、トランプ氏陣営には「戒厳令を発動しても再選挙を」との強硬意見が出ていたと報じられていたような姿勢については、昨日も採り上げた親トランプ派のニューヨーク・ポスト紙の“Stop the insanity!”との社説が、一種の結論を出したと思って読んだ。

私は後世というか歴史がドナルド・トランプ大統領をどのように判断するかは予測も何も出来ない。だが、トランプ大統領が中国に対して臆することなく貿易面でも政治的にも強硬な姿勢で臨んだに姿勢は高く評価されて然るべきだと思う。同時に,合法・非合法を問わず移民、特に南アメリカ等からの者たちに厳しく当たった政策には、共感できる点がある。それというのも、ここ新宿区だけの異邦人に蹂躙されている現状から判断すれば、当然あるべき対策だと思っている。言いたくはないが、それと比較した際に「我が国は未だ外国人に甘い」と言いたくなってしまう。

私には世界最大の国アメリカで不正な選挙をしたということが未だに理解できずにいる。そこで、来年からどのように民主党政権のバイデン新大統領にたいおうするかだ。私は何らの甘い期待をすることなく、我が国に好意的に振る舞ってくれるなどという希望的観測をもすることなく、ジッと見守っていくしかないと思っている。バイデン氏が置かれた立場は,言ってみれば菅首相と同様に「誰がやっても上手く行く可能性が極めて低いこの時期に、如何なる信念を持って臨んでくるか」だと見ている。

バイデン大統領を待ち構えている難問は数々あるが「変異株の発生まで確認された新型コロナウイルスの感染の広がりを如何にして収束させるか」だけではなく、アメリカ経済落ち込みからの回復策、トランプ大統領が打ち出した強硬な対中国政策を何処まで継承できるかという難関があるのだ。私はトランプ大統領とは別な意味で「如何なる結果を出せるか」との予測が困難な大統領と言っても良いかという気がしてならない。私はこれまでに繰り返して「民主党政権は我が国にとっては『悪いお知らせ』以外の何物ではない」と,クリントン政権の例を引いて強調して来た。

私は「トランプ大統領が打ってきた数々の政策の間には一見何の脈絡もないかの如きだが、よく見れば『アメリカファースト』と、多くの評論家に皮肉を込めて言われた『自分ファースト』で貫かれているのだ」と見ていた。即ち、何としても選挙の公約だった「アメリカファースト」をあらゆる形で前面に押し出してこられたと感じていた。その点では毀誉褒貶相半ばするような感なきにしもあらずだった。だが、公約を守る姿勢等は、我が国の政治家には見習って貰いたいものだと言えるのだ。

忘れてはならないことがある。それは安倍晋三前総理が世界に較べるものがないほどのトランプ大統領との親しい関係を構築され、その協力関係の下に我が国との同盟関係をより一層強固なものにとして安定させたことだ。この点だけは是非ともバイデン政権に確実に引き継がせて頂きたいものだ。




コメントを投稿