プラド美術館のあとは、ソフィア王妃芸術センター美術館へ。1990年に開館した近・現代美術館。19世紀末から現在に至るまでのスペインを中心とした美術品を所蔵、展示しているが、とりわけ、ピカソの”ゲルニカ”が有名。ゲルニカは、当初、ニューヨークのMoMAにあったが、1981年に返還され、プラド美術館別館に展示されていた。それが、1992年に当美術館に移されたのである。ぼくは、17年前、仕事でマドリードに1週間ほど滞在したとき、会場を抜け出して(汗)、ここに観に来ている。
はじめて、観たときの感動ほどではないが、巨大なキャンパスに、戦争の悲惨さを表現した絵をみて、また、その制作の経緯を思い起こすと、やはり、心穏やかではなくなる。1936年にスペインに内戦が勃発し、バスク地方の古い街、ゲルニカが、反乱軍であるフランコ軍を支援するナチス・ドイツにより無差別空爆を受けた。激怒したピカソは、瞬く間に本作を仕上げ、パリの万博に出品したのだ。その後、フランコ体制に反発し、生涯スペインに戻ることはなかった。
ピカソ ゲルニカ 死んだ子供を抱き、泣き叫ぶ母親、狂ったようにいななく馬、天を仰ぐ人。この作品だけ撮影禁止だった。
スペインの近代美術の三大巨匠といえば、ピカソ、ミロ、ダリ。彼らの作品が、展示室内にゆったり展示されている。
ミロを観ろ
ダリも観ろ
18世紀にカルロス3世が建築家サバティーニに命じて設計した病院を、改築して美術館にしている。回廊ものこっている。
REINA SOFIAと呼ばれている、ソフィア王妃芸術センター美術館。
美術館入口。リヒテンシュタイン作のオブジェもみえる。
マドリードにはラマンチャの男もいれば、コロンブスもいる。
スペイン広場の文学碑。ドン・キホーテとサンチョ像、上に、作家セルバンテス像、背景はスペインビル。最近、中国の富豪に買い取られたとのこと。トホホ。そのうち、チャイナビルと改称されるだろう。
ちょっと待った。それはさせない!
コロン広場のコロンブス像。コロンブスのスペイン名はコロン。イタリア生まれだが、カスティリアの女王イサベル一世の援助を得て、新大陸発見の偉業を成し遂げた。アメリカ大陸の先住民にとっては、ゲルニカ新大陸版の発端の男というべきか。
さて、次回はお待ちかね、世界遺産トレドです。
今日は、これから三島へお出かけ
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