goo blog サービス終了のお知らせ 

気ままに

大船での気ままな生活日誌

ドレスデン 緑の丸天井 (東ドイツ旅#4)

2013-11-21 09:43:59 | Weblog
通称”緑の丸天井”だが、東京駅丸の内駅舎のようなドームがあって、その丸天井が緑色の宝石で散りばめられている豪奢な部屋というわけではない。ドレスデン(レジデンス)城内にある博物館のことで、11世紀から続いたザクセン王家の豪華な宝物を展示している。

何故”緑の丸天井”なのか、1550年頃に財宝の保管庫としてつくられたのだが、アーチ状のヴォールト天井と建材の一部が緑色に塗られていたので、ドイツ語では Grunen Gewolbesと呼ばれていた。日本語訳で、分かりやすいように”緑の丸天井”をされた。

この保管庫は1723年から 1730にかけて、アウグスト強王によりバロック様式の豪華な展示室に改造された。9室あったが、第二次世界大戦で、うち3室が破壊された。しかし、展示品は1942年に安全な場所に移動してあったので、被害を免れた。東西ドイツ統一後、レジデンツ城の建物修復に合わせて地階の博物館も復元された。それが、”歴史的緑の丸天井”と呼ばれている博物館。一方、”新しい丸天井”博物館も、その際、二階に増設された。”歴史的緑の丸天井”は、入館には予約が必要。

まず、新しい緑の丸天井から入る。素晴らしい象牙細工やクリスタル等の工芸品、そして、なんとサクランボのタネを使った微小彫刻も。ふと、台湾の故宮博物院の宝物にもこんなのがあったことを思い出す。圧巻はディングリンガー制作の金や宝石をふんだんに使ったコーヒーセットや、横幅2メートルはあろうかという巨大な置物、インド・ムガール帝国の6代目皇帝の宮廷模型。さらに、地中の放射能によって緑色になった、41カラットのダイヤモンド。強王の帽子の羽止めに使用したとか。一方、この頃、いろんな工芸家が作品を持ち込んだようで、そんな中に”グロテスク人形”などの小物もあり、強王はこんなのも好きだったのかと、微笑ましく思った。

さて、歴史的緑の丸天井。出入り口からして厳重。二人ずつ、小室に入り、チェックを受け、消毒される(爆)。荷物はもちろんだめ。でも、そこから先は18世紀の豪華絢爛たる世界が続いている。琥珀の部屋、象牙の部屋、銀の部屋、金を塗った銀器の部屋、宝物室、紋章の部屋、宝石の部屋、ブロンズの部屋、ルネサンスのブロンズの部屋とつづく。それぞれの部屋に宝物が計3000点もガラスケースなしに置かれている。宝物もさることながら、部屋自体が宝物のよう。大理石の部屋や、ベルサイユ宮殿の鏡の間のような部屋も。ぼくはむしろ、宝物よりも部屋自体を楽しんだ方かな。日本語イヤホーンガイドもあり、全部、聞いていたら、1時間はかかる。

ドレスデンに行ったら、欠かせないところだろう。ヨーロッパでも屈指の”宝飾博物館”のようだ。

緑の丸天井を目指して歩く


入口付近は観光客でいっぱい


これは丸天井ではない(笑)。新旧緑の丸天井の前室。ここまでは撮影可能。


お宝の写真は資料などから

金や宝石でできたコーヒーセット


エメラルドの皿をもつムーア人


ムガール帝国の皇帝


宝物室



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 箱根 紅葉も富士も見頃 | トップ | 鎌倉で清方と原節子 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事