犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(246)大君は

2014年03月08日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【三月十二日】放映分
大君おほきみは 神にしませば 天雲あまくもの いかづちの上に いほらせるかも
天皇おおきみは 神さんやから 雲の上 いかづちおかに 住もうてなさる》
                         ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ―(巻三・二三五)

【万葉歌みじかものがたり】川淀かはよどさらず》
赤人 は 明日香の地に居た
歌の祭神さいじんが 呼んだに違いない
ここは 柿本人麻呂 その人の行住坐臥ぎょうじゅうざがの地

三諸みもろの 神奈備かむなび山に 五百枝いほえさし しじひたる つがの木の いやぎに 玉かづら 絶ゆることなく ありつつも まず通はむ 明日香あすかの ふるみやこは 山高み かは雄大とほしろし 
神奈備かんなび山に えとおる 枝次々と やすつが 青々繁り 絶えんつた 継続つづき絶えんと かよいたい ふるい都の 明日香宮 山は高こうて 川広い》
春の日は 山し見がほし 秋のは 川しさやけし 朝雲あさぐもに たづは乱れ 夕霧ゆふぎりに かはづさわく 見るごとに のみし泣かゆ いにしへ思へば
《春の日ぃには 山見たい 秋の夜には 川清い 朝出る雲に 鶴飛んで 夕霧立つと 河鹿かじか鳴く こんな眺めを 見るたんび しきりと泣けて 仕様しょうがない 昔栄えた この都》
                         ―山部赤人やまべのあかひと―(巻三・三二四)
明日香あすか川 川淀かはよどさらず 立つ霧の 思ひ過ぐべき 恋にあらなくに
《消え果てん 明日香の川の 霧みたい 忘れるもんか 恋しの旧宮あすか
                         ―山部赤人やまべのあかひと―(巻三・三二五)

(古い都はい 山に 川に 歌が宿ってる)

(あれに見えるは 雷丘いかづちのおか
  人麻呂様の歌 思い出される)

大君おほきみは 神にしませば 天雲あまくもの いかづちの上に いほらせるかも
天皇おおきみは 神さんやから 雲の上 いかづちおかに 住もうてなさる》
                         ―柿本人麻呂かきのもとのひとまろ―(巻三・二三五)

 おお ここは 藤原不比等様の 屋敷跡
  その昔 お世話になったこともあった
 全ては いにしえに なって仕舞しまうのか)

いにしへの 古き堤は 年深としふかみ 池のなぎさに 水草みぐさひにけり
《昔見た 古い堤は 年たな 池に水草 生えて仕舞しもてる》
                         ―山部赤人やまべのあかひと―(巻三・三七八)

赤人 は 人麻呂に報告する
歌跡うたあと辿たどり来ました
 ここ 明日香が あなた様の 心のり所
 人移り 世移り あなた様と同じにはうたえません
  でも 私なりの 景の歌
 景に 胸の内を秘め うたえるようになりました
 人麻呂様の 足許あしもと 少しく 寄れた心地が致します)

歌は 誰にうたうでなく おのれの心にうた
その ことを知った 赤人であった



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