NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【三月六日】放映分
我が苑の 李の花か 庭に降る はだれのいまだ 残りたるかも
《庭散るは 李の落花か 降っとった 雪が斑に 残っとるんか》
―大伴家持―(巻十九・四一四〇)
【万葉歌みじかものがたり】《下照る道に》
越は 四年目の春を 迎えた
天平勝宝二年(750)
思えば
病伏せの春
「大黒」・池主・長歌失くしの春
池主諫言により 一年の歌停止が解かれたは
昨年の春であった
(今年の春の 穏やかなこと
なんと 心躍る 春であることか)
春 三月を迎え 短日の連作
その歌は 新しい気に満ち
どこか 都風情が漂う
大嬢が 運んで来しか
【三月一日 暮れ】春の苑の桃李の花見て 二首
春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ娘子
《春苑で 紅うに映える 桃の花 その下道に 立つ娘子児よ》
―大伴家持―(巻十九・四一三九)
我が苑の 李の花か 庭に降る はだれのいまだ 残りたるかも
《庭散るは 李の落花か 降っとった 雪が斑に 残っとるんか》
―大伴家持―(巻十九・四一四〇)
【 〃 夜】飛び翔る鴫を見て
春設けて もの悲しきに さ夜更けて 羽振き鳴く鴫 誰が田にか棲む
《春なって 物憂い夜に 羽ばたいて 鳴いてる鴫は 何処の田やろか》
―大伴家持―(巻十九・四一四一)
【三月二日】柳を折取り 都偲んで
春の日に 萌れる柳を 取り持ちて 見れば都の 大路し思ほゆ
《春の日に 芽吹く柳を 眺めたら 奈良の大路の 柳懐かし》
―大伴家持―(巻十九・四一四二)
【 〃 】堅香子草を折取りて
物部の 八十娘子らが 汲み乱ふ 寺井の上の 堅香子の花
《娘子らが 多数集まって 水を汲む 湧水場所に 咲く堅香子よ》
―大伴家持―(巻十九・四一四三)
【 〃 】帰る雁を見て 二首
燕来る 時になりぬと 雁がねは 本郷偲ひつつ 雲隠り鳴く
《燕来る 季節なったと 雁の奴 故郷を偲んで 雲中鳴くよ》
―大伴家持―(巻十九・四一四四)
春設けて かく帰るとも 秋風に 黄葉の山を 越え来ざらめや
《春になり 帰って仕舞ても 秋風の 黄葉の山を 越えまた来るで》
―大伴家持―(巻十九・四一四五)
――――――――――――――――――――
【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
こちらを ご覧下さい。
【古事記ものがたり】へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
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【三月六日】放映分
我が苑の 李の花か 庭に降る はだれのいまだ 残りたるかも
《庭散るは 李の落花か 降っとった 雪が斑に 残っとるんか》
―大伴家持―(巻十九・四一四〇)
【万葉歌みじかものがたり】《下照る道に》
越は 四年目の春を 迎えた
天平勝宝二年(750)
思えば
病伏せの春
「大黒」・池主・長歌失くしの春
池主諫言により 一年の歌停止が解かれたは
昨年の春であった
(今年の春の 穏やかなこと
なんと 心躍る 春であることか)
春 三月を迎え 短日の連作
その歌は 新しい気に満ち
どこか 都風情が漂う
大嬢が 運んで来しか
【三月一日 暮れ】春の苑の桃李の花見て 二首
春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ娘子
《春苑で 紅うに映える 桃の花 その下道に 立つ娘子児よ》
―大伴家持―(巻十九・四一三九)
我が苑の 李の花か 庭に降る はだれのいまだ 残りたるかも
《庭散るは 李の落花か 降っとった 雪が斑に 残っとるんか》
―大伴家持―(巻十九・四一四〇)
【 〃 夜】飛び翔る鴫を見て
春設けて もの悲しきに さ夜更けて 羽振き鳴く鴫 誰が田にか棲む
《春なって 物憂い夜に 羽ばたいて 鳴いてる鴫は 何処の田やろか》
―大伴家持―(巻十九・四一四一)
【三月二日】柳を折取り 都偲んで
春の日に 萌れる柳を 取り持ちて 見れば都の 大路し思ほゆ
《春の日に 芽吹く柳を 眺めたら 奈良の大路の 柳懐かし》
―大伴家持―(巻十九・四一四二)
【 〃 】堅香子草を折取りて
物部の 八十娘子らが 汲み乱ふ 寺井の上の 堅香子の花
《娘子らが 多数集まって 水を汲む 湧水場所に 咲く堅香子よ》
―大伴家持―(巻十九・四一四三)
【 〃 】帰る雁を見て 二首
燕来る 時になりぬと 雁がねは 本郷偲ひつつ 雲隠り鳴く
《燕来る 季節なったと 雁の奴 故郷を偲んで 雲中鳴くよ》
―大伴家持―(巻十九・四一四四)
春設けて かく帰るとも 秋風に 黄葉の山を 越え来ざらめや
《春になり 帰って仕舞ても 秋風の 黄葉の山を 越えまた来るで》
―大伴家持―(巻十九・四一四五)
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【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
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