NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【二月二十七日】放映分
春の花 今は盛りに にほふらむ 折りて插頭さむ 手力もがも
《春花は 今を盛りと 咲いとるが 折って髪挿す 力も出んわ》
―大伴家持―(巻十七・三九六五)
【万葉歌みじかものがたり】《手力もがも》
病の苦しみは 十日余り続き
ようやく 小康得たものの
足腰萎え 身体はだるく
病は 家持をすっかり 気弱にしていた
心頼みは お主ばかりと
大伴池主へ 文を遣る
春の花 今は盛りに にほふらむ 折りて插頭さむ 手力もがも
《春花は 今を盛りと 咲いとるが 折って髪挿す 力も出んわ》
―大伴家持―(巻十七・三九六五)
鴬の 鳴き散らすらむ 春の花 何時しか君と 手折り插頭さむ
《鶯が 鳴き散らしとる 春の花 池主と髪挿し 何時出来るやろ》
―大伴家持―(巻十七・三九六六)
(困った 国守殿じゃ
これしきの病 吹き飛ばせぬか
坊ちゃま育ち 致し方無いか)
池主から 見舞いの文が届く
《お手紙拝見 見事な文章感じ入ります
添えられし歌 これも素晴らしく
口ずさむ度 心洗われます
春 そう 今 春たけなわ
春宵の趣 桃の花 飛び交う蝶
緑なす柳葉 葉隠れに囀る鶯
これを 誉め称えずして なんの人生でしょう
二人しての 楽しみ
これを 病が裂き 悔しくてなりません
私の春は
琴も無し 酒も無し 友も無し で
過ぎるのでしょうか》
(少し 嫌味懸かるが 良しとするか)
山峽に 咲ける桜を ただひと目 君に見せてば 何をか思はむ
《山合に 咲いた桜を 一目でも 見せられたなら 言うこと無いで》
―大伴池主―(巻十七・三九六七)
鴬の 来鳴く山吹 うたがたも 君が手触れず 花散らめやも
《鶯の 鳴き来る山吹は あんたの手 触れへんままで 散るもんかいな》
―大伴池主―(巻十七・三九六八)
――――――――――――――――――――
【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
こちらを ご覧下さい。
【古事記ものがたり】へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
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また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
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【二月二十七日】放映分
春の花 今は盛りに にほふらむ 折りて插頭さむ 手力もがも
《春花は 今を盛りと 咲いとるが 折って髪挿す 力も出んわ》
―大伴家持―(巻十七・三九六五)
【万葉歌みじかものがたり】《手力もがも》
病の苦しみは 十日余り続き
ようやく 小康得たものの
足腰萎え 身体はだるく
病は 家持をすっかり 気弱にしていた
心頼みは お主ばかりと
大伴池主へ 文を遣る
春の花 今は盛りに にほふらむ 折りて插頭さむ 手力もがも
《春花は 今を盛りと 咲いとるが 折って髪挿す 力も出んわ》
―大伴家持―(巻十七・三九六五)
鴬の 鳴き散らすらむ 春の花 何時しか君と 手折り插頭さむ
《鶯が 鳴き散らしとる 春の花 池主と髪挿し 何時出来るやろ》
―大伴家持―(巻十七・三九六六)
(困った 国守殿じゃ
これしきの病 吹き飛ばせぬか
坊ちゃま育ち 致し方無いか)
池主から 見舞いの文が届く
《お手紙拝見 見事な文章感じ入ります
添えられし歌 これも素晴らしく
口ずさむ度 心洗われます
春 そう 今 春たけなわ
春宵の趣 桃の花 飛び交う蝶
緑なす柳葉 葉隠れに囀る鶯
これを 誉め称えずして なんの人生でしょう
二人しての 楽しみ
これを 病が裂き 悔しくてなりません
私の春は
琴も無し 酒も無し 友も無し で
過ぎるのでしょうか》
(少し 嫌味懸かるが 良しとするか)
山峽に 咲ける桜を ただひと目 君に見せてば 何をか思はむ
《山合に 咲いた桜を 一目でも 見せられたなら 言うこと無いで》
―大伴池主―(巻十七・三九六七)
鴬の 来鳴く山吹 うたがたも 君が手触れず 花散らめやも
《鶯の 鳴き来る山吹は あんたの手 触れへんままで 散るもんかいな》
―大伴池主―(巻十七・三九六八)
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【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
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