犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(239)角島の

2014年02月08日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【三月九日】放映分
角島つのしまの 瀬戸の若布わかめは 人のむた 荒かりしかど 我れとは和海藻にきめ
つのじまの 瀬戸の若布わかめは みんなには つんけんやけど わしにはなつく》
                          ―作者未詳―(巻十六・三八七一)

【万葉歌みじかものがたり】二つ の石を》

ね 訪れたいとの思い 
やっとかのうて
今 憶良は 怡土郡いとのこおり深江村にいる
玄界灘 の向こう 
はるか に 壱岐・対馬 
韓国からくには かすみの向こうか

深江 の浜を望む 小高い丘に それは あった
大小  径一尺を越す 二つの長丸石
往来の者 すべからく 拝すという
那珂郡なかのこおり蓑島の 建部たけべ牛麿の言葉 そのままに

いしりの古老の話に 憶良 筆を
けまくは あやにかしこし 足日女たらしひめ 神のみこと 韓国からくにを たひらげて 御心みこころを しづめ給ふと い取らして いはひ給ひし 真玉またまなす 二つの石を 世の人に 示し給ひて 万代よろづよに 言ひぐがねと
《その名も高い 神功じんぐうの 皇后さんが その昔 韓国からくに征伐いくさ 行く時に 心しずめに 持ってくと まつり祈った 二つ石 世の人々に 示されて 後々あとあとまでも 言い継げと》
わたの底 沖つ深江の 海上うなかみの 子負こふの原に 手づから 置かし給ひて かむながら かむさびいます 奇魂くしみたま 今のをつつに 尊きろかむ
《ここの深江の 浜の上 海を望める 子負こふ丘に 手ずからまつる 神の石 年月としつきって 今見ても なんと尊い この石よ》
                         ―山上憶良やまのうえのおくら―(巻五・八一三)
天地あめつちの ともに久しく 言ひげと 此の奇魂くしみたま 敷かしけらしも
 この話 ずうっとずっと 伝えよと お置きになった 神宿り石》
                         ―山上憶良やまのうえのおくら―(巻五・八一四)

一衣帯水いちいたいすい 
韓国からくにとの海峡は 
交易につけ 軍事につけ 船の行きった海
その昔 憶良を もろこしへと運んだ海
憶良の はるかな 昔
伝説が 伝える ちん懐石かいいしの置かれた小丘

 良の老いの眼が 海の向こうを見ている
 ――――――――――――――
この 旅で 憶良は 思わぬ収穫を得た
親しく なった 古老
子負こふはら小丘 
ここ 訪れる諸国の人々
それから聞きし 伝えの民謡たみうた
これらいずれも 民恋歌たみこいうた

むらさきの 粉潟こかたの海に かづく鳥 玉潜きば 我が玉にせむ
粉潟こがた海 もぐりの鳥が 真珠しんじゅだま って来たなら わしのに仕様しょうか》
                          ―作者未詳―(巻十六・三八七〇)

角島つのしまの 瀬戸の若布わかめは 人のむた 荒かりしかど 我れとは和海藻にきめ
つのじまの 瀬戸の若布わかめは みんなには つんけんやけど わしにはなつく》
                          ―作者未詳―(巻十六・三八七一)





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