NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【三月九日】放映分
角島の 瀬戸の若布は 人の共 荒かりしかど 我れとは和海藻
《角島の 瀬戸の若布は 皆には つんけんやけど わしには懐く》
―作者未詳―(巻十六・三八七一)
【万葉歌みじかものがたり】《二つの石を》
予ね予ね 訪れたいとの思い
やっと叶うて
今 憶良は 怡土郡深江村にいる
玄界灘の向こう
はるかに 壱岐・対馬
韓国は 霞の向こうか
深江の浜を望む 小高い丘に それは あった
大小 径一尺を越す 二つの長丸石
往来の者 須く 拝すという
那珂郡蓑島の 建部牛麿の言葉 そのままに
石守りの古老の話に 憶良 筆を執る
懸けまくは あやに畏し 足日女 神の命 韓国を 向け平げて 御心を 鎮め給ふと い取らして 斎ひ給ひし 真玉なす 二つの石を 世の人に 示し給ひて 万代に 言ひ継ぐがねと
《その名も高い 神功の 皇后さんが その昔 韓国征伐 行く時に 心鎮めに 持ってくと 祀り祈った 二つ石 世の人々に 示されて 後々までも 言い継げと》
海の底 沖つ深江の 海上の 子負の原に 御手づから 置かし給ひて 神ながら 神さび坐す 奇魂 今の現に 尊きろかむ
《ここの深江の 浜の上 海を望める 子負丘に 手ずから祀る 神の石 年月経って 今見ても なんと尊い この石よ》
―山上憶良―(巻五・八一三)
天地の 共に久しく 言ひ継げと 此の奇魂 敷かしけらしも
《この話 ずうっとずっと 伝えよと お置きになった 神宿り石》
―山上憶良―(巻五・八一四)
一衣帯水
韓国との海峡は
交易につけ 軍事につけ 船の行き交った海
その昔 憶良を 唐へと運んだ海
憶良の 遥かな 昔
伝説が 伝える 鎮懐石の置かれた小丘
憶良の老いの眼が 海の向こうを見ている
―――――――――――――――
この旅で 憶良は 思わぬ収穫を得た
親しくなった 古老
子負原小丘
ここ訪れる諸国の人々
それから聞きし 伝えの民謡
これら何れも 民恋歌
紫の 粉潟の海に 潜く鳥 玉潜き出ば 我が玉にせむ
《粉潟海 潜りの鳥が 真珠玉 採って来たなら わしのに仕様か》
―作者未詳―(巻十六・三八七〇)
角島の 瀬戸の若布は 人の共 荒かりしかど 我れとは和海藻
《角島の 瀬戸の若布は 皆には つんけんやけど わしには懐く》
―作者未詳―(巻十六・三八七一)
――――――――――――――――――――
【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
こちらを ご覧下さい。
【古事記ものがたり】へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
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【三月九日】放映分
角島の 瀬戸の若布は 人の共 荒かりしかど 我れとは和海藻
《角島の 瀬戸の若布は 皆には つんけんやけど わしには懐く》
―作者未詳―(巻十六・三八七一)
【万葉歌みじかものがたり】《二つの石を》
予ね予ね 訪れたいとの思い
やっと叶うて
今 憶良は 怡土郡深江村にいる
玄界灘の向こう
はるかに 壱岐・対馬
韓国は 霞の向こうか
深江の浜を望む 小高い丘に それは あった
大小 径一尺を越す 二つの長丸石
往来の者 須く 拝すという
那珂郡蓑島の 建部牛麿の言葉 そのままに
石守りの古老の話に 憶良 筆を執る
懸けまくは あやに畏し 足日女 神の命 韓国を 向け平げて 御心を 鎮め給ふと い取らして 斎ひ給ひし 真玉なす 二つの石を 世の人に 示し給ひて 万代に 言ひ継ぐがねと
《その名も高い 神功の 皇后さんが その昔 韓国征伐 行く時に 心鎮めに 持ってくと 祀り祈った 二つ石 世の人々に 示されて 後々までも 言い継げと》
海の底 沖つ深江の 海上の 子負の原に 御手づから 置かし給ひて 神ながら 神さび坐す 奇魂 今の現に 尊きろかむ
《ここの深江の 浜の上 海を望める 子負丘に 手ずから祀る 神の石 年月経って 今見ても なんと尊い この石よ》
―山上憶良―(巻五・八一三)
天地の 共に久しく 言ひ継げと 此の奇魂 敷かしけらしも
《この話 ずうっとずっと 伝えよと お置きになった 神宿り石》
―山上憶良―(巻五・八一四)
一衣帯水
韓国との海峡は
交易につけ 軍事につけ 船の行き交った海
その昔 憶良を 唐へと運んだ海
憶良の 遥かな 昔
伝説が 伝える 鎮懐石の置かれた小丘
憶良の老いの眼が 海の向こうを見ている
―――――――――――――――
この旅で 憶良は 思わぬ収穫を得た
親しくなった 古老
子負原小丘
ここ訪れる諸国の人々
それから聞きし 伝えの民謡
これら何れも 民恋歌
紫の 粉潟の海に 潜く鳥 玉潜き出ば 我が玉にせむ
《粉潟海 潜りの鳥が 真珠玉 採って来たなら わしのに仕様か》
―作者未詳―(巻十六・三八七〇)
角島の 瀬戸の若布は 人の共 荒かりしかど 我れとは和海藻
《角島の 瀬戸の若布は 皆には つんけんやけど わしには懐く》
―作者未詳―(巻十六・三八七一)
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【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
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