NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は ご覧になれません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【三月三十日】放映分
★かくばかり 恋ひつつあらずは 高山の 磐根し枕きて 死なましものを
《いっそ死の こんな苦して 悩むなら 奥山行って 岩枕して》
―磐姫皇后―(巻二・八六)
【万葉歌みじかものがたり】《わが黒髪に》
磐姫は 深く 仁徳を 思っていた
父葛城襲津彦の勢力を 後ろ盾としたとは言え 熾烈な 皇位継承争いを勝ち抜き
大王の地位を得たのは 仁徳の 知力と勇気
私は この世で 一番と言ってよい男の妻なのだ
でも でも でも でも
これだけは 許せない
私の 留守をいいことに あの手弱やかな あやつ 八田皇女を 妃にするなんて
「姫さま 嫉み心も 程々が 良うございます」
嫁ぐときからの 老女が言う
「熊野詣での帰途 難波の宮に寄らず 山城の この筒城宮に入られては 大王の顔が立ちませぬ」
「お迎えの 使いが 再三 来られたでは ありませぬか」
平日の午前中ということで 勤めの方は ご覧になれません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【三月三十日】放映分
★かくばかり 恋ひつつあらずは 高山の 磐根し枕きて 死なましものを
《いっそ死の こんな苦して 悩むなら 奥山行って 岩枕して》
―磐姫皇后―(巻二・八六)
【万葉歌みじかものがたり】《わが黒髪に》
磐姫は 深く 仁徳を 思っていた
父葛城襲津彦の勢力を 後ろ盾としたとは言え 熾烈な 皇位継承争いを勝ち抜き
大王の地位を得たのは 仁徳の 知力と勇気
私は この世で 一番と言ってよい男の妻なのだ
でも でも でも でも
これだけは 許せない
私の 留守をいいことに あの手弱やかな あやつ 八田皇女を 妃にするなんて
「姫さま 嫉み心も 程々が 良うございます」
嫁ぐときからの 老女が言う
「熊野詣での帰途 難波の宮に寄らず 山城の この筒城宮に入られては 大王の顔が立ちませぬ」
「お迎えの 使いが 再三 来られたでは ありませぬか」
【堺市・仁徳陵にある磐姫歌碑】
ついに 仁徳自らの迎えが来る
平身低頭 諄々と説く 仁徳
手を着かんばかりの 詫び
磐姫 自尊が 許さない
「もう いい 帰って!」
(なぜ ついて行かなかったのだろう
いいえ 行くものですか
どうして わたしは こうも・・・)
君が行き 日長くなりぬ 山たづね 迎へか行かむ 待ちにか 待たむ
《あんたはん 行ってしもうて 長うなる うちから行こかな それとも待とか》
―磐姫皇后―(巻二・八五)
かくばかり 恋ひつつあらずは 高山の 磐根し枕きて 死なましものを
《いっそ死の こんな苦して 悩むなら 奥山行って 岩枕して》
―磐姫皇后―(巻二・八六)
ありつつも 君をば待たむ 打ち靡く わが黒髪に 霜の置くまでに
《死ぬもんか 生き続けたる あんた待ち うちの黒髪 白うなるまで》
―磐姫皇后―(巻二・八七)
秋の田の 穂の上に霧らふ 朝霞 何処辺の方に わが恋止まむ
《こんな恋 消えても良えで 霧みたい 行くとこ無うて 漂う恋は》
―磐姫皇后―(巻二・八八)
愛 深き故 逢わずに終えし ふたり
奈良山の麓 和泉の里
別れし陵墓 離れて和すか
――――――――――――――――――――
【新しい試みです】
「歌心関西訳」の作成過程をご覧ください。
これなら あなたも 訳せますよ。
<訳してみよう万葉集>へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます