NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【十月十四日】放映分
千鳥鳴く 佐保の川瀬の さざれ波 止む時もなし 我が恋ふらくは
《千鳥鳴く 佐保の川瀬の 細波みたい 寄せる思いが うち止まらんわ》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二六)
【万葉歌みじかものがたり】《黒馬来る夜は》
坂上郎女 眼が輝いている
(あの 当世一の美男 麻呂さま
いま 権勢の不比等様 四男
どこで 私の名なぞ
戯れかしら
私も 大伴家も 捨てたものでは ないのね)
むし衾 柔やが下に 臥せれども 妹とし寝ねば 肌し寒しも
《暖かな 布団で寝ても 肌寒い お前一緒に 寝とらんからや》
―藤原麻呂―(巻四・五二四)
よく渡る 人は年にも ありといふを 何時の間にぞも 我が恋ひにける
《辛抱して 一年逢えん 彦星居るに 辛抱の出来ん 恋して仕舞た》
―藤原麻呂―(巻四・五二三)
小躍りの郎女 隠せぬ喜びを 歌にする
佐保川の 小石踏み渡りぬばたまの 黒馬来る夜は 年にもあらぬか
《佐保川渡り あんた黒馬乗り 来るのんは 毎夜ずっとの 年中欲しで》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二五)
千鳥鳴く 佐保の川門の 瀬を広み 打橋渡す 汝が来と思へば
《千鳥鳴く 佐保の川の瀬 広いんで あんた来るなら うち橋架ける》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二八)
逢瀬重なり 郎女の 訝り心 本気心に
千鳥鳴く 佐保の川瀬の さざれ波 止む時もなし 我が恋ふらくは
《千鳥鳴く 佐保の川瀬の 細波みたい 寄せる思いが うち止まらんわ》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二六)
娘子らが 玉櫛笥なる 玉櫛の 神さびけむも 妹に逢はずあれば
《値打ちある 櫛箱みたい 上等な 人間なって仕舞う 逢わへんだなら》
―藤原麻呂―(巻四・五二二)
佐保川の 岸のつかさの 柴な刈りそね
ありつつも 春し来らば 立ち隠るがね
《佐保川の 土手に生えてる 草刈らんとき
そしたなら 春来たときに 隠れて逢える》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二九)
出でて去なむ 時しはあらむを 殊更に 妻恋しつつ 立ちて去ぬべしや
《帰りしな 言うこと違うで 奥さんが 恋しなったて 言て戻るやて》
―大伴坂上郎女―(巻四・五八五)
(あんなことを おっしゃって
冗談だわ 冗談に違いない
私を 構っているのね
これも 愛情の裏返し
・・・きっと)
――――――――――――――――――――
【新しい試みです】
「歌心関西訳」の作成過程をご覧ください。
これなら あなたも 訳せますよ。
<訳してみよう万葉集>へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
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また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
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【十月十四日】放映分
千鳥鳴く 佐保の川瀬の さざれ波 止む時もなし 我が恋ふらくは
《千鳥鳴く 佐保の川瀬の 細波みたい 寄せる思いが うち止まらんわ》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二六)
【万葉歌みじかものがたり】《黒馬来る夜は》
坂上郎女 眼が輝いている
(あの 当世一の美男 麻呂さま
いま 権勢の不比等様 四男
どこで 私の名なぞ
戯れかしら
私も 大伴家も 捨てたものでは ないのね)
むし衾 柔やが下に 臥せれども 妹とし寝ねば 肌し寒しも
《暖かな 布団で寝ても 肌寒い お前一緒に 寝とらんからや》
―藤原麻呂―(巻四・五二四)
よく渡る 人は年にも ありといふを 何時の間にぞも 我が恋ひにける
《辛抱して 一年逢えん 彦星居るに 辛抱の出来ん 恋して仕舞た》
―藤原麻呂―(巻四・五二三)
小躍りの郎女 隠せぬ喜びを 歌にする
佐保川の 小石踏み渡りぬばたまの 黒馬来る夜は 年にもあらぬか
《佐保川渡り あんた黒馬乗り 来るのんは 毎夜ずっとの 年中欲しで》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二五)
千鳥鳴く 佐保の川門の 瀬を広み 打橋渡す 汝が来と思へば
《千鳥鳴く 佐保の川の瀬 広いんで あんた来るなら うち橋架ける》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二八)
逢瀬重なり 郎女の 訝り心 本気心に
千鳥鳴く 佐保の川瀬の さざれ波 止む時もなし 我が恋ふらくは
《千鳥鳴く 佐保の川瀬の 細波みたい 寄せる思いが うち止まらんわ》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二六)
娘子らが 玉櫛笥なる 玉櫛の 神さびけむも 妹に逢はずあれば
《値打ちある 櫛箱みたい 上等な 人間なって仕舞う 逢わへんだなら》
―藤原麻呂―(巻四・五二二)
佐保川の 岸のつかさの 柴な刈りそね
ありつつも 春し来らば 立ち隠るがね
《佐保川の 土手に生えてる 草刈らんとき
そしたなら 春来たときに 隠れて逢える》
―大伴坂上郎女―(巻四・五二九)
出でて去なむ 時しはあらむを 殊更に 妻恋しつつ 立ちて去ぬべしや
《帰りしな 言うこと違うで 奥さんが 恋しなったて 言て戻るやて》
―大伴坂上郎女―(巻四・五八五)
(あんなことを おっしゃって
冗談だわ 冗談に違いない
私を 構っているのね
これも 愛情の裏返し
・・・きっと)
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