NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【三月十六日】放映分
ひさかたの 天の原より 生れ来たる 神の命 奥山の 賢木の枝に 白香付け 木綿取り付けて 斎瓮を 斎ひ掘り据ゑ 竹玉を 繁に貫き垂れ 猪鹿じもの 膝折り伏して 手弱女の 襲衣取り懸け
《雲分けて 遥かな天の 高みから 下りこられた 神さんに 山から採った 榊枝 白髪と木綿と 取り付けて 御神酒の壷を 掘って据え 竹玉多数 つり下げて 獣みたいに ひれ伏して か弱い女 祈布掛けて》
かくだにも 我れは祈ひなむ 君に逢はじかも
《こんな懸命 祈るんや どうかあの人 逢わして欲しと》
―大伴坂上郎女―(巻三・三七九)
【万葉歌みじかものがたり】《平城の明日香を》
(空気が違うわ
飛鳥のは 澄んではいるが 重苦しい
平城の明日香は 華やぎの香り
私は やはりここが好い)
故郷の 飛鳥はあれど 青丹よし 平城の明日香を 見らくし好しも
《故郷の 飛鳥良えけど ここ平城の 明日香見てるん うちには好えな》
―大伴坂上郎女―(巻六・九九二)
世の常に 聞けば苦しき 呼子鳥 声なつかしき 時にはなりぬ
《平時なら 聞く気せえへん 郭公鳥 気持ち良聞ける 季節になったで》
―大伴坂上郎女―(巻八・一四四七)
平城風に染まる 心に
恋の奴が 戯れかかる
心ぐき ものにぞありける 春霞 たなびく時に 恋の繁きは
《恋心 募ってるとき 春霞 ぼんやり懸かり うち鬱としわ》
―大伴坂上郎女―(巻八・一四五〇)
暇無み 来ざりし君に 霍公鳥 我れかく恋ふと 行きて告げこそ
《暇無いて 言て来ん人に ほととぎす 恋しがってる 言い行て来てや》
―大伴坂上郎女―(巻八・一四九八)
五月の 花橘を 君がため 玉にこそ貫け 散らまく惜しみ
《散らすんが 惜して橘 花繋ぎ 薬玉にしてんや あんたを思て》
―大伴坂上郎女―(巻八・一五〇二)
夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の 知らえぬ恋は 苦しきものぞ
《知られんで 独り思てる 恋苦し 夏の繁みで 咲く百合みたい》
―大伴坂上郎女―(巻八・一五〇〇)
ひさかたの 天の原より 生れ来たる 神の命 奥山の 賢木の枝に 白香付け 木綿取り付けて 斎瓮を 斎ひ掘り据ゑ 竹玉を 繁に貫き垂れ 猪鹿じもの 膝折り伏して 手弱女の 襲衣取り懸け
《雲分けて 遥かな天の 高みから 下りこられた 神さんに 山から採った 榊枝 白髪と木綿と 取り付けて 御神酒の壷を 掘って据え 竹玉多数 つり下げて 獣みたいに ひれ伏して か弱い女 祈布掛けて》
かくだにも 我れは祈ひなむ 君に逢はじかも
《こんな懸命 祈るんや どうかあの人 逢わして欲しと》
―大伴坂上郎女―(巻三・三七九)
木綿畳 手に取り持ちて かくだにも 我れは祈ひなむ 君に逢はじかも
《木綿布を 手にし願うよ 一生懸命 どうかあの人 逢わせて欲しと》
―大伴坂上郎女―(巻三・三八〇)
男運の悪い郎女
旅人も亡くし
寄る辺ない心の 置き所を求め続ける
――――――――――――――――――――
【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
こちらを ご覧下さい。
【古事記ものがたり】へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
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平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【三月十六日】放映分
ひさかたの 天の原より 生れ来たる 神の命 奥山の 賢木の枝に 白香付け 木綿取り付けて 斎瓮を 斎ひ掘り据ゑ 竹玉を 繁に貫き垂れ 猪鹿じもの 膝折り伏して 手弱女の 襲衣取り懸け
《雲分けて 遥かな天の 高みから 下りこられた 神さんに 山から採った 榊枝 白髪と木綿と 取り付けて 御神酒の壷を 掘って据え 竹玉多数 つり下げて 獣みたいに ひれ伏して か弱い女 祈布掛けて》
かくだにも 我れは祈ひなむ 君に逢はじかも
《こんな懸命 祈るんや どうかあの人 逢わして欲しと》
―大伴坂上郎女―(巻三・三七九)
【万葉歌みじかものがたり】《平城の明日香を》
(空気が違うわ
飛鳥のは 澄んではいるが 重苦しい
平城の明日香は 華やぎの香り
私は やはりここが好い)
故郷の 飛鳥はあれど 青丹よし 平城の明日香を 見らくし好しも
《故郷の 飛鳥良えけど ここ平城の 明日香見てるん うちには好えな》
―大伴坂上郎女―(巻六・九九二)
世の常に 聞けば苦しき 呼子鳥 声なつかしき 時にはなりぬ
《平時なら 聞く気せえへん 郭公鳥 気持ち良聞ける 季節になったで》
―大伴坂上郎女―(巻八・一四四七)
平城風に染まる 心に
恋の奴が 戯れかかる
心ぐき ものにぞありける 春霞 たなびく時に 恋の繁きは
《恋心 募ってるとき 春霞 ぼんやり懸かり うち鬱としわ》
―大伴坂上郎女―(巻八・一四五〇)
暇無み 来ざりし君に 霍公鳥 我れかく恋ふと 行きて告げこそ
《暇無いて 言て来ん人に ほととぎす 恋しがってる 言い行て来てや》
―大伴坂上郎女―(巻八・一四九八)
五月の 花橘を 君がため 玉にこそ貫け 散らまく惜しみ
《散らすんが 惜して橘 花繋ぎ 薬玉にしてんや あんたを思て》
―大伴坂上郎女―(巻八・一五〇二)
夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の 知らえぬ恋は 苦しきものぞ
《知られんで 独り思てる 恋苦し 夏の繁みで 咲く百合みたい》
―大伴坂上郎女―(巻八・一五〇〇)
ひさかたの 天の原より 生れ来たる 神の命 奥山の 賢木の枝に 白香付け 木綿取り付けて 斎瓮を 斎ひ掘り据ゑ 竹玉を 繁に貫き垂れ 猪鹿じもの 膝折り伏して 手弱女の 襲衣取り懸け
《雲分けて 遥かな天の 高みから 下りこられた 神さんに 山から採った 榊枝 白髪と木綿と 取り付けて 御神酒の壷を 掘って据え 竹玉多数 つり下げて 獣みたいに ひれ伏して か弱い女 祈布掛けて》
かくだにも 我れは祈ひなむ 君に逢はじかも
《こんな懸命 祈るんや どうかあの人 逢わして欲しと》
―大伴坂上郎女―(巻三・三七九)
木綿畳 手に取り持ちて かくだにも 我れは祈ひなむ 君に逢はじかも
《木綿布を 手にし願うよ 一生懸命 どうかあの人 逢わせて欲しと》
―大伴坂上郎女―(巻三・三八〇)
男運の悪い郎女
旅人も亡くし
寄る辺ない心の 置き所を求め続ける
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【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
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