NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【九月十三日】放映分
昨日こそ 君はありしか 思はぬに 浜松の上に 雲に棚引く
《昨日まで 確か生きてた あんたやに 今日は雲なり 棚引いてるが》
―大伴三中―(巻三・四四四)
【万葉歌みじかものがたり】《惜しきこの世を》
都離れて 命受けて 任地赴く 人あれば
生まれ故郷 親子置き 都出向きの 人も居る
摂津の国の 班田役の
書記を勤める 竜麻呂丈部
任務苦労で 気鬱が積もり
精神病み果て 己首縛る
時に上役 大伴三中
憐れ思うて この歌作る
天雲の 向伏す国の 大夫と 言はれし人は
《「わしの生国 故郷の 誉れ言われる 人こそは》
天皇の 神の御門に 外の重に 立ち侍ひ 内の重に 仕へ奉りて 玉葛 いや遠長く 祖の名も 継ぎ行くものと
《天皇の お住まいの 御門警護の ご奉仕と 内のお役目 成し遂げて 行く末長う ご先祖の 名誉伝えて 行くべし」と》
母父に 妻に子どもに 語らひて 立ちにし日より 垂乳根の 母の命は 斎瓮を 前に据ゑ置きて 片手には 木綿取り持ち 片手には 和栲奉り 平けく ま幸くいませと 天地の 神を祈ひ祷み
《母父妻と 子に諭し 伝えて任地 出た日から 後に残りし その母が 御酒壷前に 据え置いて 片手に木綿を 取り持って 片手和栲 捧げ持ち 恙無無事で 居れよとて 天地の神に 祈りして》
いかにあらむ 年月日にか つつじ花 にほへる君が 鳰鳥の なづさひ来むと 立ちて居て 待ちけむ人は
《年月廻り 日が来たら 愛し息子に 逢えるかと 焦がれ待ってる その人は》
大君の 命畏み 押し照る 難波の国に あらたまの 年経るまでに 白栲の 衣も干さず 朝夕に ありつる君は
《国から受けた 任のため 難波の宮で 何年も 着の身着のまま 日々過ごし 朝晩無しに 一所懸命 勤め居ったが 何事や》
いかさまに 思ひませか うつせみの 惜しきこの世を 露霜の 置きて去にけむ 時にあらずして
《どない思たか 分らんが この世を捨てて 逝って仕舞た まだまだ若い 身空やに》
―大伴三中―(巻三・四四三)
昨日こそ 君はありしか 思はぬに 浜松の上に 雲に棚引く
《昨日まで 確か生きてた あんたやに 今日は雲なり 棚引いてるが》
―大伴三中―(巻三・四四四)
いつしかと 待つらむ妹に 玉梓の 言だに告げず 去にし君かも
《帰るんを 待ってる妻に 一言の 言伝てなしに 逝って仕舞うて》
―大伴三中―(巻三・四四五)
――――――――――――――――――――
【新しい試みです】
「歌心関西訳」の作成過程をご覧ください。
これなら あなたも 訳せますよ。
<訳してみよう万葉集>へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
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また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
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【九月十三日】放映分
昨日こそ 君はありしか 思はぬに 浜松の上に 雲に棚引く
《昨日まで 確か生きてた あんたやに 今日は雲なり 棚引いてるが》
―大伴三中―(巻三・四四四)
【万葉歌みじかものがたり】《惜しきこの世を》
都離れて 命受けて 任地赴く 人あれば
生まれ故郷 親子置き 都出向きの 人も居る
摂津の国の 班田役の
書記を勤める 竜麻呂丈部
任務苦労で 気鬱が積もり
精神病み果て 己首縛る
時に上役 大伴三中
憐れ思うて この歌作る
天雲の 向伏す国の 大夫と 言はれし人は
《「わしの生国 故郷の 誉れ言われる 人こそは》
天皇の 神の御門に 外の重に 立ち侍ひ 内の重に 仕へ奉りて 玉葛 いや遠長く 祖の名も 継ぎ行くものと
《天皇の お住まいの 御門警護の ご奉仕と 内のお役目 成し遂げて 行く末長う ご先祖の 名誉伝えて 行くべし」と》
母父に 妻に子どもに 語らひて 立ちにし日より 垂乳根の 母の命は 斎瓮を 前に据ゑ置きて 片手には 木綿取り持ち 片手には 和栲奉り 平けく ま幸くいませと 天地の 神を祈ひ祷み
《母父妻と 子に諭し 伝えて任地 出た日から 後に残りし その母が 御酒壷前に 据え置いて 片手に木綿を 取り持って 片手和栲 捧げ持ち 恙無無事で 居れよとて 天地の神に 祈りして》
いかにあらむ 年月日にか つつじ花 にほへる君が 鳰鳥の なづさひ来むと 立ちて居て 待ちけむ人は
《年月廻り 日が来たら 愛し息子に 逢えるかと 焦がれ待ってる その人は》
大君の 命畏み 押し照る 難波の国に あらたまの 年経るまでに 白栲の 衣も干さず 朝夕に ありつる君は
《国から受けた 任のため 難波の宮で 何年も 着の身着のまま 日々過ごし 朝晩無しに 一所懸命 勤め居ったが 何事や》
いかさまに 思ひませか うつせみの 惜しきこの世を 露霜の 置きて去にけむ 時にあらずして
《どない思たか 分らんが この世を捨てて 逝って仕舞た まだまだ若い 身空やに》
―大伴三中―(巻三・四四三)
昨日こそ 君はありしか 思はぬに 浜松の上に 雲に棚引く
《昨日まで 確か生きてた あんたやに 今日は雲なり 棚引いてるが》
―大伴三中―(巻三・四四四)
いつしかと 待つらむ妹に 玉梓の 言だに告げず 去にし君かも
《帰るんを 待ってる妻に 一言の 言伝てなしに 逝って仕舞うて》
―大伴三中―(巻三・四四五)
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