犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(151)物皆は

2012年10月17日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【十月二十五日】放映分

ものみなは あらたしきよし ただしくも 人はりにし よろしかるべし
何事なにごとも 新しえで そはうが 人は古いが えのんちゃうか》
                          ―作者未詳―(巻十・一八八五)
  

【万葉歌みじかものがたり】《人はりにし》

年が明ければ よわいが増える
よわいさかなに 年寄り茶化ちゃか
しとしと雨が 春趣おもむき深め
 のときめき 春こそなれば

冬過ぎて 春しきたれば 年月としつきは 新たなれども 人はりゆく
《冬過ぎて 春になったら 新年や でも人だけは ふるなってくで》
                          ―作者未詳―(巻十・一八八四)
  
ものみなは あらたしきよし ただしくも 人はりにし よろしかるべし
何事なにごとも 新しえで そはうが 人は古いが えのんちゃうか》
                          ―作者未詳―(巻十・一八八五)
  
春の雨に ありけるものを 立ちかくり いも家道いへぢに この日暮らしつ
う程の こと無い春雨あめを けとって たずね行く道 日ィ暮れて仕舞た》
                          ―作者未詳―(巻十・一八七七)
  
今行きて 聞くものにもが 明日香あすかがは 春雨はるさめ降りて たぎつ瀬の
《すぐ行って 聞きたいもんや 春雨あめ降って 流れ激しい 明日香川あすか瀬音せおと
                          ―作者未詳―(巻十・一八七八)
  
住吉すみのえの 里行きしかば 春花はるはなの いやめづらしき 君に逢へるかも
住吉すみのえの 里行ったとき 春花はなの様な あの人にうち 出うたのんや》
                          ―作者未詳―(巻十・一八八六)

 旋頭歌】
春日かすがなる 御笠みかさの山に 月もでぬかも
  佐紀さきやまに 咲ける桜の 花の見ゆべく
春日かすがある 御笠みかさの山に 月しな
 佐紀山さきで咲く 桜の花を 見てみたいんで》
                          ―作者未詳―(巻十・一八八七)
  
白雪の つねく冬は 過ぎにけらしも
  はるかすみ たなびく野辺のへの 鴬鳴くも
《白雪が 積もり降る冬 ったらしいな
 春霞はるがすみ 棚引たなびく野ぉで 鳴く鶯や》
                          ―作者未詳―(巻十・一八八八)

 比喩歌】
我がやどの ももの下に 月夜つくよさし 下心したごころよし うたてこのころ
《庭にある もも木の下 月照らし なんや知らんが 楽し心や》
うち童女むすめ やっと大人に なったんや 月のしるしや 目出度めでたいことに)
                          ―作者未詳―(巻十・一八八九)



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