犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(169)夢の逢ひは

2013年01月16日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【十一月十八日】放映分
いめあひは 苦しかりけり おどろきて き探れども 手にも触れねば
《目ぇまし 手探てさぐりしても さわられん 夢でうんは もどかしこっちゃ》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―(巻四・七四一)

【万葉歌みじかものがたり】千引ちびきいはを》
逢えぬ 苦しみ
朝明け と共に 相手を思い
日中ひなか一日 逢わんとの手立てあれこれ
 破れての 落ち込み
日の暮れが さらなる傷心いたみを誘う
延べるとこやみ 浮かぶ面影のらめき
  
いめあひは 苦しかりけり おどろきて き探れども 手にも触れねば
《目ぇまし 手探てさぐりしても さわられん 夢でうんは もどかしこっちゃ》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―(巻四・七四一)
いめにだに 見えばこそあらめ かくばかり 見えずしあるは 恋ひて死ねとか
《せめてもに 夢に出んかと 待ってても 出てえへんの 恋死ね云うことか》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―(巻四・七四九)
かくばかり 面影おもかげのみに 思ほえば いかにかもせむ 人目しげくて
《面影が 浮かび浮かんで 仕様しょうないで どしたらんや 人目いのに》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―(巻四・七五二)
一重ひとへのみ 妹が結ばむ 帯をすら 三重みへ結ぶべく 我が身はなりぬ
てくれる 帯は一重で ったのに 三重結ぶほど 恋せしたで》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―(巻四・七四二)

人間  追い詰められれば
覚悟 が決まる
 こうなれば もう 逢うしかない
  逢っても逢わなくても 世間は 許さない
 腹をくくるが 上策)
開き直り に 活路を見い出そうとする 家持

恋死こひしなむ そこも同じぞ 何せむに 人目ひとめ他言ひとごと 言痛こちたがせむ
恋死やで 他人ひと非難うわさを 逃れと 逢うんめても おんなじこっちゃ》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―(巻四・七四八)
わが恋は 千引ちびきいはを ななばかり 首にけむも 神のまにまに
かまへんで 千人引きの 石七つ 首掛けるな 苦し恋でも》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―(巻四・七四三)






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