ＪＲ西日本天王寺車掌区の車掌の男が、１０３系や２０１系から防護無線の予備電源ヒューズを抜き取った事件の報道を読んだり見たりするにつけ、つくづく思うのは同社の人事管理の甘さだ。
この車掌、４９歳にもなって「家から通勤に１時間かかる天王寺はいやだから近所の京都車掌区に転勤させてくれ」「しかし「車内検札や補充券を販売するのは、いやなので特急乗務はしたくない」などと、わがままの言いたい放題。さらに、同僚との付き合いもせず、待機時も一人で目をつむっているままだったとか。
これらの報道が事実とすると、車掌、いや、まともな会社人としては不適格者としか思えない。
結局、楽がしたいだけではないか。ＪＲ西日本への不満が犯行の動機と言っても、そんな好き勝手な言い分を聞いて希望通りの異動をするほど、どこの企業も甘くはない。だから、彼の会社への不満とは一方的な逆恨みのようなものだ。
しかし、ＪＲ西日本の彼への人事上の対応にも問題がなかったか。繰り返すが、こんなわがままな社員の言い分を聞く必要はまったくない。だが、一方でこんな不良社員をそのまま乗務させておいたのは、いかがなものかと考える。社会性に乏しい、そのような者に乗客の生命を預けてよいのかどうかと考えれば自ずと結論は出るだろう。どんな職場でも重要であるのに変わりはないので、このような不良社員が勤務する場所は本来はどこにもない。ただ、少なくとも乗客の安全や列車の安全運行には直接かかわらない部署というのも探せばあるはずだ。何度も上司との面談で、「厳しい仕事はいやだ。自分がやりたい仕事をしかも楽してやりたい」という内容のことばかり言っていることに対し、厳しい対応を組織として取るべきだったと思う。
日勤教育が尼崎の脱線事故以来、悪の権化のように言われているように感じるが、正当な社員教育というのは当然実施されるべき事柄である。非人道的な教育はやってはならないのは言うまでもないが、不良社員を正すのは企業としてやらなくてはならない責務だ。
このあたりに会社側の姿勢に問題がなかったのか、ＪＲ西日本は自ら分析して欲しい。
少なくとも定例会見で社長がいう「乗務員の孤立化を防ぐ制度の確立」が対策ではない、と思う。そういう制度ができるのならやればよいだろう。しかし、自ら仕事をする気もない、人と交わる気もない人間に対して、孤立化を防ぐ制度なんてあるのかと疑問を感じる。新入社員や入社数年の若手なら周囲が手を差し伸べて育てる方法もあるだろうが、もはや４９歳の男にすべきことは、毅然とした対応しかあるまいにと思う。
毎日、ＪＲ西日本を利用して通勤する乗客の立場として、自分の生命をゆだねている乗務員がこんな人間では慄然とする。月並みだが、社員教育をしっかりやってほしいと言わざるをえない。また、ほとんどのＪＲ西日本の社員の皆さんは自らの仕事に真剣に取り組んでおられるはずだ。そのようなまじめな社員の皆さんを輝かせるためには、やはり不良社員は少なくとも乗務員や施設など直接、鉄道の運行にかかわる場面からは排除するしかないと思う。悪貨は良貨を駆逐するという。ＪＲ西日本の幹部の皆さんにはそれを肝に銘じてほしい。
≪写真≫事件とは関係ありません。このように、きちんと日夜仕事をされている車掌さんばかりだと思います。この方々が肩身の狭い思いをしないよう会社は方策を考えるべきだと思います。
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6月の定例会見にあった「心が開く職場づくり」の文言にあった内容は甘いものだな、と考えます。あくまで企業は企業。サークルではありません。そこに対する認識がＪＲ西日本にとっては甘いのではないのでしょうか。
最近の高校生や大学生なんぞ見ていると自分ルールに基づいて行動している輩を多数見受けます。社会性について毅然とした教育が必要だと考えていますし、新入社員での教育でも社会性については厳しく指導する事が重要だと考えます。
私も正直いって驚きました。一歩間違えれば重大事故につながりかねない事案ですね。
もう情けないというかなんというか、言葉に出来ないくらい呆れてしまいます。４９歳の大の大人がこんなことで職場へ嫌がらせをしていたかと思うと恥ずかしいですね。
社会人であり、組織に属する以上は、個人の前に組織有りきで、それが出来ないのであれば組織に属する資格はありません。どんな嫌な仕事でも自分の能力を超えることでなければそれに全力を注ぐのが組織人でありオトナでしょう。それが出来ない人物は配置転換などの方策を採るべきなのに放置していたＪＲも可笑しいですね。
どこの会社でもいろいろな人が居ますしそれぞれが出来ることを全力でやって、そして社会は成り立っています。
この車掌は何を考えていたのか、性格だけの問題なのか、周りの環境にも原因があるのだろうか、責任者の方は再度他の人も含めて見つめなおして頂きたいと思います。
仕事というのは決して楽ではありませんものね。やはり、つらいこと厳しいことも乗り越えてこそ人は成長するのであって、それらを避けていてはどうしようもありません。
しかし、本文にも書きましたが、今回のケースはそれが若者ではなくもう５０に手が届くような大人です。これが情けないですねえ。
それと、ほんとに企業はサークル活動ではありませんから、職場の声を吸い上げるたって、ぴりっと引き締まった会議での発言ならともかく、言いたい放題では何もなりませんよね。
この社員を普通と評するのもわかりませんね。私に言わせりゃ、仕事をやる気がない落第社員ですから。
そんなに嫌なら職を辞すべきですよ。本当に同年代として、お前それでも男か！と怒鳴りつけてやりたいです。
そして、そんな人間を車掌として勤務させているＪＲ西日本の問題。安全に対する観念に乏しいと言われても、これでは反論の余地なしですねえ。まじめに働いている社員がかわいそうです。幹部はもっと真剣に取り組めよと言いたいですねえ。
この逮捕された車掌よりきちんと仕事できる自信はあります。