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View of the World

世界と日本をつなぎあなたと世界を近づける

「会話」という英語を分解(解剖)すれば、行き着く先は「詩・韻文」

2022-01-20 00:00:00 | 超日常的な事への想像力
 ある重要な発見に出会ったのは10年ほど前のことです。それまで気付かなかったというのも、うかつと言うか、感度が鈍すぎた話ですが、まあ聞いてください。私の友人には英語の得意な人もいれば、大の苦手という人もたくさんいます。その苦手さんたちに共通しているのは、英会話というものを何か特別な「科目」と考えすぎているのではないかということでした。もう少し「童心」にかえって、流行歌を憶えるように、気楽に英語の歌を口ずさんだりしてみては、どうかと気付いたのです。

 「そんなことは今さら君に言われなくたって、とっくに分かっているよ。それができないから苦労しているんじゃないか。それにいつまで経っても「キラキラ星」や「漕げやボートを!」ばかり、歌わされている身にもなってみろよ。いい加減、飽き飽きしてくるよ。大体、日本語でさえ詩をそらんじたりしたことはなく、和歌や俳句をそう好きでもない俺が、英悟の歌を憶えられるかい」と、口には出さずとも、腹で思っていそうな男たちが何人もいたものです。そういう友人たちに、効き目があるのかどうかは分かりませんが、心がすなおな人なら、「おっ! それは知らなかった。これはおもしろい。いいことを聞いた。ありがとう」と思ってくれるだろうとの期待を込めて本邦初公開とさせていただきます。
 
 「英会話」を英語で言えば、English conversation になるということは、まず90パーセント以上の方がご存知でしょう。ではこの
Conversation  をもう少し「解剖」してみましょう。「共にする」というCon という「接頭語」と、verse という名詞がくっついています。すると「ヴァースを共にする」ということになります。ヴァースは韻文(いんぶん=詩)という意味です。なんと「会話」の元々の意味は「共に文学を語り、詩を語る」ことにあったのです。
 
 まだ納得できない方もおられるでしょうが、「なるほど、そういう着眼も面白いね」と思っていただけると幸いです。



  


1月も半ばを過ぎて

2022-01-14 14:39:17 | 超日常的な事への想像力
 「それがどうした!」「当たり前のことを、何をいまさら!」とお叱りを受けそうなタイトルですが、ご容赦ください。実は4日ほど前までは、「1年が経つまでには、まだだいぶ間があるわい」と安心(?)していました。それがわずか4日でたちまちぐらつくのですから、情けない話です。時間の配分に人一倍「冴え」を見せている天才たちは、どうしているのでしょうか? 不思議に思いつつ、何十年も過ごしてきました。この疑問の解決にはなりませんが、なんらかのヒントにはなるかも知れない「対策」をご紹介します。

 「1年を16か月あると思うこと」 です。このカレンダーによると今はまだ2021年の11月です。なんだかゆったりした気分になってきませんか?

 必要なのはそうした「着想」を「面白い!」と思える「ユーモア」です。この着想に拍手を送る人々は、2年ほど前から「16か月カレンダー」(Sixteen  Month Calendar」というのを使って、時の過ぎ行くのを楽しんでいます。時が「矢のごとく速く過ぎ去る」のを嘆くのではなく、泰然としてそれを楽しむ人々がいるというのは、楽しいものです。
 それではこのカレンダーの発案者はだれで、どこへ行けば手に入るのか。実際に使ってみた人の感想はどうなのか、とお思いでしょう。作っているのはスヌーピーやチャーリー・ブラウンを産みだしたチャールズ・シュルツさんの奥様らが経営する会社です。Charles M. Schulz  Creative
Associates といいます。カリフォルニア州、サンタローザにあります。大手の書店(紀伊国屋・丸善等)や検索で調べてください。
 私はまだこのカレンダーの本当の魅力を知りません。しかし2年も続いているというのは、熱心な支持者がいるということでしょう。「よき出合い」になることを、お祈りしています。








ひかえめな抱負

2022-01-04 15:54:28 | 超日常的な事への想像力
 年賀状は、控えめながら地に足のついたものが増えてきました。数年前までは政治の現状を嘆き、怒りを根底にしたものが多かったのに比べると、よほど現実を踏まえ、客観性が増したように思います。それだけ世界は厳しくなり、絵空事では国も民族も生きてはいけないことが分かる人が増してきたのでしょう。
 観念や理屈が好きな人は大不満でしょうが、世の中が変わってきたのです。

 そこで今年のきわめて控えめな抱負を語らせていただきます。

謹賀新年

虎の勇気と兎の慎重さを併せ持ち
けっして転倒せず
文章を書いていきたい

令和4年元旦
   廣淵升彦









穏やかな1年を共に祈ろう

2021-12-31 12:09:12 | 超日常的な事への想像力
 波乱と試練の年が終わり、新しい年が明けます。東京証券取引所の大納会は24,800円台で引けました。株価の動きは来年が希望の持てる年になりそうだと告げています。しかし難問は山積しています。周囲にある核大国は恫喝をやめません。日本のメディアと野党はそうした脅威にたいする感度がにぶすぎます。それでもこの1年の日本はよくやったと言えるでしょう。来年(2022年)はさらに慎重さと賢明さで穏やかな1年にしたいものです。

巨象中国に煮え湯を飲ませた小国ベトナム

2021-12-28 14:21:09 | 超日常的な事への想像力
 前々回の記事で見出しは「驕りが招いた失敗」としましたが、その驕りの中身については触れていませんでした。前回もまた見出しにふさわしい中身になっていないままに終わってしまいました。もっと単純な間違いは、「1870年代」としたことです。これは言うまでもなく「1970年代」とすべきでした。まことに申し訳ありません。今回は前2回の補足説明をしつつ、対中政策のヒントを探りたいと思います。

 時は1979年の5月、所は中国とベトナムの国境にある友誼関(ゆうぎかん)です。有名な函谷関をはじめ、中国が国境に設けた関所のひとつ。しかし「友誼」の2文字が付いているということは、本来は両国の友好親善の象徴としたいと言う願いを込めた命名でした。この友誼関に10万人を越える中国の人民解放軍の武装兵力がなだれ込みました。鄧小平の命令によるものでした。
 鄧はその前から、何度か「近ごろのベトナムは傲りたかぶりすぎている。生意気だ。一度懲罰しなければならぬ」と口にしていました。近代国家で、独立国である隣国を、「生意気だ」とか「懲罰(ちょうばつ)する」などというのは、およそ国際常識から外れた暴言です。中国は国際常識を弁えぬ野蛮な国だということが、これで世界中に分かってしまい、国益を損ねること甚だしい大失敗でした。しかし昔から、中国は自分たちこそが文化文明の中心であり、四囲の異民族はみな野蛮人だと思ってきたのです。その思い上がり、傲りが本音としてほとばしり出てきたと見るべきでしょう。鄧は自分が大失言をしたとは思っていませんでした。
 何十年にもわたる対米戦争を勝ち抜いたベトナムといえども、「我が国とソ連の軍事援助・経済援助がなければ、とっくにアメリカに敗れ属国になっているはずだ。その恩義を忘れて、一人前の口をきき、我が指令に従わないのは許せない」という思いからの行動でした。「あの蛮族どもは、一蹴してくれるわ!」という思いが根底にありました。

 しかし攻め込まれたベトナム軍は猛反撃に出ました。アメリカとの戦争が終ってから、14年しか経っていません。実戦を経験した将兵たちはまだ現役でした。一方、中国の将兵の多くは長らく実戦を経験していませんでした。
 20世紀の世界で、世界一の戦略家・司令官と謳われたボー・グエン・ザップ将軍の直接指導を受けたベトナムの将兵は、中国軍の思いもかけない戦法で戦いました。さらにベトナムは最新兵器を持っていました。中国軍のそれよりも、はるかに進んだものでした。
時代おくれの旧式武器しかなく、戦術も古い中国軍は惨敗しました。彼我の戦力・知力の差を認識せず、傲りに基づいて出兵した鄧小平の大失敗でした。自軍の敗北を認めた鄧は、ただちに和平・講和を決意、戦闘はきわめて短期間で終結しました。この屈辱的敗北を中国の官製メディアがどれほど伝えたかは手許に資料がありません。伝えたとしても、おそらく「握りつぶし」に近い扱いでしょう。
 世界の有識者でも、知らない人が多いと思います。

この暴挙と敗北は中国の「傲り」から出たものです。戦争の多くは、思い上がりと、敵の実力についての「無知」から出たものです。習近平主席が、この失敗から多くの教訓を得て、自分の戦略の見直しをはかるようにと、日本のメディアも外交当局も強く進めてもらいたいものです。