goo blog サービス終了のお知らせ 

View of the World

世界と日本をつなぎあなたと世界を近づける

サッチャーの大誤算ーー中国は香港で約束を守ると見た

2019-10-23 15:57:27 | 「自由」を失う恐ろしさ
 いまさら言っても仕方がないことかも知れませんが、日本のメディアがあまり取り上げないことで、けっして皆さんに忘れていただきたくないことをひとつ申し上げます。それは香港の人々が命がけで戦っているのは何のためかということと、この危機的な状況を作り出したのはだれかということです。香港の人たちは19世紀以来享受してきた「自由]が今にも失われそうだという恐怖を肌で感じ取っているために、必死で戦っているのです。たしかに英国の植民地主義は数々の悲惨を現地の人々にもたらしてきました。しかしこと香港に関しては住民に自由の尊さを知らせました。その功績はきわめて大でした。

 しかしいつまでも植民地政策を続けるわけにはゆきません。1984年、イギリス首相マーガレット・サッチャーは、中国の最高実力者鄧小平とのタフな交渉の結果「1997年6月末をもって香港を中国に返還する。ただし返還後50年間は、中国は今の香港の体制を維持する」旨の文書に署名しました。鄧小平はもちろん「この約束は必ず守る」と力説しました。当事者の二人は、すでに黄泉(よみ)の国の人となりましたが、世界が注目する中で交した国際条約です。習近平国家主席は断固としてこれを守らねばなりません。しかし彼はそう考えていません。サッチャーは中国人の頭の中身について、重大な誤算をしていたと言わざるを得ません。甘い信頼がいかに危険かという見本です。