頭がおかしくなったわけではありません
こういうタイトルを掲げると「かわいそうにこの男(=ブログの筆者、つまり私)もとうとう頭がこわれてしまったか!」と勘違いなさる方もおられるかも知れません。ご安心ください。タイトルは若干過激ですが、頭の方はまだ大丈夫です。
さて前回は日本の前途に超悲観的になり、無力感に打ちのめされている友人の話をご紹介しました。私の見るところでは、こういう人はかなり多いと思います。きっと皆さんの周囲にもこうした「現実に幻滅した人」がいることでしょう。幻滅した心に対して、「挫けるな。がんばれ!」といった掛け声をいくら掛けても効果はありません。まったく違うアプローチが必要です。
自らの体験から
私も一時期日本の前途に対して相当に悲観的になっていました。テレビ局を定年で卒業して、新しく大学教員として歩み出したのですが、そこで出会う現実は、聞きしにまさる荒涼たるものでした。日本のきわめて簡単な歴史も文化も知らず、ましてや第二次世界大戦後の米ソの一触即発のにらみ合いも知らない若者が多数を占めている様を見て、ショックを受けるなという方が無理というものでしょう。中には「大戦中に、ロンドンをはじめとするイギリスの大都市は、某国の空軍によって連日猛爆撃されていたが、猛爆したのはどこの国だったか?」という私の質問に対して、自信なげにか細い声で「アメリカ?」と答える学生もいたほどです。これは極端な例かも知れませんが、教師を打ちのめすには十分でした。
しかし奉職している以上、幻滅ばかりしていられません。なんとか立ち直るしかありません。他校でも我が校でも、多くの先輩教員たちは、何事もないような顔をして職務に励んでいるのです。このころから数年が経って、大学で教えるのを辞めてから、私はやっと幻滅に打ち克てるのではないかと思えるすべを見出しました。遅すぎました。愚鈍さのゆえでしょう。
ヨーグルトは自分の周囲の大量の牛乳を「ヨーグルト化」できる
ブルガリアや中央アジアの「ヨーグルト大量消費国」では、各家庭でヨーグルトをふやし続けています。その方法は簡単で、少量の生きのよいヨーグルトを大量の牛乳の中に入れておくだけ。こうすれば律儀でけなげなヨーグルト菌は、せっせと周囲の牛乳に働きかけて、何時間後かには自分の数倍の牛乳をすっかりヨーグルトに変えてしまうそうです。かくてヨーグルト大国の人々は、新鮮で美味なヨーグルトを毎日大量に食べて、世界でも有数の長寿社会を実現させました。こうした食生活と、ヨーグルトの伝播(でんぱ)力・他者(牛乳)を同化する力の中に「幻滅人間を元気づけるヒントがあるのではないか」と私は考え始めました。
「幻滅するのはまだ早い。我ら一人ひとりがヨーグルトになろう。謙虚でフェアーな心を持つ人間が
けっして押し付けがましくなく、言論活動やコミュニティー活動を続けていけば、今は不可能に見える夢もかならず現実化するだろうとの思いからです。そのことを私は自著「頭にちょっと風穴を」(新潮社)にも書きました。いまのところは熱烈な支持は得ていませんが、かならず多くの方々のご賛同をいただけるものと信じています。
「甘い! 楽観的すぎ理想主義的すぎる!」とのお叱りを受けるかも知れません。しかしこれが私の著作活動の基本なのです。
こういうタイトルを掲げると「かわいそうにこの男(=ブログの筆者、つまり私)もとうとう頭がこわれてしまったか!」と勘違いなさる方もおられるかも知れません。ご安心ください。タイトルは若干過激ですが、頭の方はまだ大丈夫です。
さて前回は日本の前途に超悲観的になり、無力感に打ちのめされている友人の話をご紹介しました。私の見るところでは、こういう人はかなり多いと思います。きっと皆さんの周囲にもこうした「現実に幻滅した人」がいることでしょう。幻滅した心に対して、「挫けるな。がんばれ!」といった掛け声をいくら掛けても効果はありません。まったく違うアプローチが必要です。
自らの体験から
私も一時期日本の前途に対して相当に悲観的になっていました。テレビ局を定年で卒業して、新しく大学教員として歩み出したのですが、そこで出会う現実は、聞きしにまさる荒涼たるものでした。日本のきわめて簡単な歴史も文化も知らず、ましてや第二次世界大戦後の米ソの一触即発のにらみ合いも知らない若者が多数を占めている様を見て、ショックを受けるなという方が無理というものでしょう。中には「大戦中に、ロンドンをはじめとするイギリスの大都市は、某国の空軍によって連日猛爆撃されていたが、猛爆したのはどこの国だったか?」という私の質問に対して、自信なげにか細い声で「アメリカ?」と答える学生もいたほどです。これは極端な例かも知れませんが、教師を打ちのめすには十分でした。
しかし奉職している以上、幻滅ばかりしていられません。なんとか立ち直るしかありません。他校でも我が校でも、多くの先輩教員たちは、何事もないような顔をして職務に励んでいるのです。このころから数年が経って、大学で教えるのを辞めてから、私はやっと幻滅に打ち克てるのではないかと思えるすべを見出しました。遅すぎました。愚鈍さのゆえでしょう。
ヨーグルトは自分の周囲の大量の牛乳を「ヨーグルト化」できる
ブルガリアや中央アジアの「ヨーグルト大量消費国」では、各家庭でヨーグルトをふやし続けています。その方法は簡単で、少量の生きのよいヨーグルトを大量の牛乳の中に入れておくだけ。こうすれば律儀でけなげなヨーグルト菌は、せっせと周囲の牛乳に働きかけて、何時間後かには自分の数倍の牛乳をすっかりヨーグルトに変えてしまうそうです。かくてヨーグルト大国の人々は、新鮮で美味なヨーグルトを毎日大量に食べて、世界でも有数の長寿社会を実現させました。こうした食生活と、ヨーグルトの伝播(でんぱ)力・他者(牛乳)を同化する力の中に「幻滅人間を元気づけるヒントがあるのではないか」と私は考え始めました。
「幻滅するのはまだ早い。我ら一人ひとりがヨーグルトになろう。謙虚でフェアーな心を持つ人間が
けっして押し付けがましくなく、言論活動やコミュニティー活動を続けていけば、今は不可能に見える夢もかならず現実化するだろうとの思いからです。そのことを私は自著「頭にちょっと風穴を」(新潮社)にも書きました。いまのところは熱烈な支持は得ていませんが、かならず多くの方々のご賛同をいただけるものと信じています。
「甘い! 楽観的すぎ理想主義的すぎる!」とのお叱りを受けるかも知れません。しかしこれが私の著作活動の基本なのです。