尖閣をめぐる恐怖感の欠如
中国の要人は、何度も「尖閣諸島は中国の領土だ。我々は必ず取り返しに行く」と発言しています。もちろん「武力で侵攻する」という意味です。それを裏付けるように、中国の艦船は尖閣周辺の日本の水域を自由に動きまわっています。普通の神経を備え、常識を持った人間なら、次に起こるであろう事態を想像して、恐怖におびえるはずです。だが日本人の危機察知能力はあまりにも低く、こうした恐怖感はメディアに全く反映されません。「そのことがいちばん恐ろしい」と有識者は言います。しかし一般の人々にとっては、「尖閣はあまりに遠く、住民もいない。取られたって命をかけて守らなければならないほどの島ではない」と思っているか、あるいは「中国要人の発言そのものを知らない」ようです。この無関心・無知が招き寄せる危険と、その後に起こるであろう事態は、まさに「惨劇」でしょう。
沖縄にまで食指を伸ばす中国
中国はさらに「沖縄はもともと中国の領土だった」と繰り返しています。「必ず取り返す」という意味です。沖縄住民の中には、「親中派」もかなり多く、「そうしてもらってもよい」という意見もあることはたしかです。しかし「中国による併合」が、どういう生活に繋がるのか? 具体的なイメージを伴った県民への説得をできる沖縄のリーダーはい
ないでしょう。香港で起きている事態から、自らの未來を学んでほしいものです。
日本の野党の存在意義
それにしても、こういうことを国会で論じようとしない野党というのは、「不可解」な存在です。日本の独立、国民がいまエンジョイしている「自由」を、「我々ならこうして守る。だから支持してください」という、抱負も、気概も、ビジョンも彼らから聞いたことがありません。「桜を観る会」の攻防で、与党の支持率を下げさせたことはたしかですが、それが野党の「議席増」に繋がるとは思えません。国民はもっと根本的な、「国と生活の安全を求めているのです。