自民党の総裁選がいよいよスタートします。一人の観察者として思うことは、「人間は自分を客観視できないものなのか?」ということです。「どう考えてもこの人では無理だ」と圧倒的多数の国民が思っていても、本人は「いける」と思っています。しかし今度の選挙は今までの総裁選とはまったく違う近未来を視野に入れたものになるはずです。今までのように、派閥力学や、「自分も長年党のために尽くしてきた。安倍さんも十分長く総理をやった。ここらで代わるべきだ」といった古い思考が根底にあって立候補するのは、きわめて有害で危険な発想です。今度の選挙は、日本の領土を奪い取ろうとする国際的勢力との、衝突を覚悟しなければならない可能性がある選挙です。その「衝突」の具体的内容については、マスコミの批判を怖れて、誰も口にはしません。しかし「この人の知的レパートリーの中には、どう考えてもそうした危機感は入っていない」と思える人が立候補者の中にいるのです。国民がいちばん恐れているのは、そうした「衝突」をいかに防ぐのか? この人で日本の安全は保てるのか?」ということです。
今から候補者同士の討論会に備えて、にわか勉強を始めたのでは到底間に合いません。こういうことは何十年も前から考えに考え、必要な本を熟読し、自分なりの防衛哲学をメディアに発表し、厳しい批判を受けてなんとか日本および世界に通用する思想にまとめ上げる必要があるものです。しかしこの方の口から、そうした思想なり「見識」を聞いたことがありません。この人の思考に最も欠けているのは、世界の大国の情報機関についての「知識」であり「想像力」です。
もしご自分の知的レパートリーのなかに、そうした知識が入っていれば、それはおのずと滲み出てくるものです。テレビでの発言を聞いていると、まるで無防備で彼らが仕掛けた地雷の上を歩いていきそうな危うさを感じます。
「もっと固有名詞を出して、さらに具体的に語れ」というご意見もあるでしょう。しかし逆に、「ここまで言えば十分だ。想像の余地を残すのも文章の内」と思う方もおられると思います。大きなテーマですので、さらによく考えます。
今から候補者同士の討論会に備えて、にわか勉強を始めたのでは到底間に合いません。こういうことは何十年も前から考えに考え、必要な本を熟読し、自分なりの防衛哲学をメディアに発表し、厳しい批判を受けてなんとか日本および世界に通用する思想にまとめ上げる必要があるものです。しかしこの方の口から、そうした思想なり「見識」を聞いたことがありません。この人の思考に最も欠けているのは、世界の大国の情報機関についての「知識」であり「想像力」です。
もしご自分の知的レパートリーのなかに、そうした知識が入っていれば、それはおのずと滲み出てくるものです。テレビでの発言を聞いていると、まるで無防備で彼らが仕掛けた地雷の上を歩いていきそうな危うさを感じます。
「もっと固有名詞を出して、さらに具体的に語れ」というご意見もあるでしょう。しかし逆に、「ここまで言えば十分だ。想像の余地を残すのも文章の内」と思う方もおられると思います。大きなテーマですので、さらによく考えます。