熊本市議会議員なすまどか~まどかレポート

熊本市政、国政(平和、雇用など)、趣味のスポーツ、料理などなど・・・
熊本市議会議員 那須円(なす まどか)の活動日記

全教室にエアコン設置~人吉市を視察

2013年09月10日 | 熊本市政のおはなし

小中学校のすべての教室に冷暖房を設置した人吉市を視察しました。

市長自らが学校現場に足を運んだところ、あまりにも暑い教室を目の当たりにし、冷暖房設置を決意したとのこと。温度調査を行ったところ35℃を超える教室もあったそうです。


教室は適度な温度に保たれ、学習にも集中できる環境となっていました。



すべての普通教室や音楽室・理科室など、585台のエアコンが設置されています


設置にかかった予算は、4億2700万円
(国からの補助金や交付税措置などもあり、人吉市の負担は3000万円弱

エアコン設置後、「冬には暖かい空気が天井に上がり、足元が寒い」との学校からの意見を受け、空気を循環させる天井扇を設置

快適な教育環境整備への徹底した取り組みが進められています。


また、電気代や環境の面も考え、各学校には太陽光パネルも設置されていました。視察した第一中学校では、体育館の屋根に太陽光パネル。


職員室には、各教室の温度や稼働状況を把握できるモニターがあり、運転時間や温度管理などが徹底されています。


こうした取り組みもあり、エアコン設置によって増加した電気代は年間120万円ほど。

「下敷きでバタバタ仰ぎながら授業を受けていた子どもたちが、授業に集中できるようになった」
「体育のあとなど、給食が喉を通らない子もいたが、食欲も増した」
など、様々な効果が出ているようでした。


突然の訪問にもかかわらず、懇談を快く受け入れ、自らの思いを語ってくれた田中人吉市長。


「子どもたちに快適な教育環境を整備することができるのは大人だけ」
「未来の社会を担う子どもたちに、できることは可能な限りやっていきたい」
と田中市長。自らも文部科学省に乗り込んで予算の確保などに奔走したそうです。

「米百俵の精神で教育には、ハード面・ソフト面に力を入れています」と力強く語ってくれました。


一方、熊本市は、エアコンが設置されているのは、図書館、パソコン教室など一部の教室のみ。
来年度に向け、音楽室や各学校1つの支援教室へのエアコン設置が進められているものの、普通教室には扇風機が設置されているのみです。


中心市街地再開発には多額の税金を投入しようとする一方で、子どもたちの教育環境整備には実に慎ましい予算措置。


幸山市長が「日本一暮らしやすい政令指定都市くまもと」をスローガンに掲げるのならば、人吉市に負けないよう、せめて子どもたちの教育環境の整備にもっと力を入れるべきだと感じました。