
その人が行ったことのない岩場に案内。初めてだからオンサイトしたみたらと暗にクイックドローかけて貰おうという魂胆。降りて来たら「キョ、今日は調子悪いからトップロープでいいかな」とか「ア、足がまだ…」なんて言おうかなとか何とか。
2本目のルートの途中で登り方が分からなくてその人は降りてきた。岩の面がモザイクみたいで分かりにくいのだ。で、後はヨロシク。え! トップ… のはずだったのに。畳み掛けるように私のクイックドロー使って…
ハーネスのギヤラックにかけてたら指先に何か引っかかった。カサブタみたいだったので何かゴミかと思ったら「違いますよぉ」との抗議の一言。ハート型のシールだった。場所としてはカラビナが動かないようにしてる所なので取れそうで取れない所が良い。しかも目立たずに主張。これならば迷子になっても直ぐに分かる。
シールは文房具屋で売ってるそうだ
グレードは 5.11b だけど完登率の低い苦手系ルート。「では」と顔は笑って心はビビりながら出かける。そしたら出だしで足を滑らせて落ちた。ロープを上の方にかけたままで行ったので良かった。仕切り直ししてもう一度。ヨメのビレイだったら敗退の場面をたまにはと頑張って数年ぶりに登れちゃった。ふと中学生プロ棋士が連勝中に望外の結果だなんて言ってたけど俺は望外の喜びなんて言葉が浮かんだ。望外なんて初めて使ったけど今年の流行語になるかな。