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【朝の空 ~ 日の出時】
こちらは今日も冬日和となりました。
ただ、昨日よりは雲の出番が少々、多かったかも知れません。
気温の方も一時よりはすこぶる低いのですが、
(それでも平年並み)太陽のお陰で助かっています。
ともあれ、やっと冬らしくなり、ほっとしている私がいます。
冬は、やはり寒い方が春の喜びが大きいですものね。
芽を出した春の球根を見ても、季節外れの花が
沢山咲いている今年は、あまり感動しませんもの。
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さて相も変わらず、私は本の整理を続行中です。
何分にも読んでから捨てるという事を実践していますので、
どうしてもその作業は、遅々(ちち)としか進みません。
今回、読み終えた本は、内田康夫著 「藍色回廊殺人事件」。
薔薇色の冬の陽が射す炉辺の読み物ですので、
肩の凝らない、ごく軽いものを。
それにはミステリーが一番です。
~なんて。勿論、炉辺とは・・私の中の想像上の産物です。
物語の大まかな内容は、吉野川に二百数十年前に造られた、
貴重な文化的資産とでも言うべき第十堰(だいじゅうぜき)
を壊して、新たに大予算を組んで可動堰を造ろうというもの。
所謂(いわゆる)、大きな利権が絡む公共事業。
当然の如く反対派、賛成派に分かれ・・。
結局は、それが原因で事件が起こったという、
良くあるパターンです。
ただ、この作品が書かれたのは、1998年(平成10年)。
阪神大震災は起こったものの、まだ異常気象と言いますか・・
洪水は、今ほどではありませんでしたものね。
かなり昔なのに、現在の置かれている状況を早取り。
さすが作家って、先見の明がありますね。
現に民主党政権下では 「コンクリートから人へ」
と、ダムが撤回され、公共事業が減らされました。
まるで昨日の事のように思い出されます。
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「あの頃は・・・飯が食えれば良かった。 着る物があれば良かった。 (中略) 「物資が何とか足りて来たと思った頃、 大量生産、大量消費どころか、 浪費の勧めという思想が入って来た。 仕掛けたのは勿論、アメリカ。 質素、倹約が美徳だった日本人に、 浪費の面白さという、 とんでもない病根を植え付けた。 それ以来、日本人の感覚は 狂ってしまったんじゃな。 まだ使える物をどんどん捨てては 新しい物を手に入れたがる。 3年ごとに新車を買ったり、 古い街を潰してビルを建てたり、 第十堰を壊して可動堰を作ったり、 全て浪費病の成せる業みたいなもんじゃね。 近頃はまたぞろアメリカに脅されて 『内需拡大』 などと騒ぎよる。 外国にせっつかれて、政府が国民にもっと 金を使えと奨励するとは、妙な話じゃよ」 【内田康夫著 「藍色回廊殺人事件」】 |
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私も古いものが好きですから、
その時点では、きっと反対したでしょう。
でも、去年の茨城のような大洪水を考える時、
大昔に造った堰で大丈夫なのかと・・。
折しも丁度今、我家の周辺では
大規模な川の修復工事が行なわれています。
そこには 「百年に一度の洪水に耐える工事」 との看板が。
しかしながら、その根拠は何もないのだとか。
適当に? 百年だったり二百年だったり。
どうやら、確率のマジックのようです。
果たして本当にそうなのでしょうか・・?
もし、そうであるならば・・。暗澹たる思いです。
とは言え、新しい発見です。
単なるミステリーですが、こんな所が、
本とテレビドラマでは違う所以(ゆえん)ですね。
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