【薔薇色の背景と 「ゼラニウム」】
【開花した 「山茶花」】
リラは物悲しく辺りを見回した ―― 谷の向こうに灰色に広がる人気ない休閑地を。 (中略) 小川が曲がって流れている所に差し出た 浜茄子にはまだ 紅い葉がしがみついている 。 その茎には少し前に降った小雨の雫が 真珠のように光っている。 (中略) 風は霜枯れて褐色になった羊歯の間で 溜息をつき、ガサガサ言ってから 悲しげに小川の方へ消えて行った。 【「アンの娘リラ」 第10章】 |
ほとんど何もない空で明けました。
それにしても寒かったこと!
それでも凍結はありません。
すんでの所で、0度にはなっていないのでしょう。
ただ今日は、こちらには珍しく、冷たい北風が吹いています。
普段は、ほとんど縁のない風。こんな時・・。
厳しい冬の続く、とりわけ風の描写の多い、
『アンの世界』 を思わずにはいられません。
【緑から彩りの葉へ 「ヒマラヤ雪の下」】
さて、昨日の雨と
今日の強風でも
お隣の紅葉は、
まだまだ健在。
踏みとどまっています。
従ってゼラニウムは、
寒風の中でも薔薇色の
背景でお澄まし。
この色のお陰で、
見た目は暖かそうですね。
一方、我家の紅葉。
もうほとんどの葉が、
茶色に変色して枯葉状態。
尤も、そんな中でも
上記の如く、かろうじて
1枚か2枚、紅い葉が必死に
しがみついていますけれど。
そして、先日の蕾の
山茶花は開花。
どこかあどけなく
控え目で、可愛い花ですね。
「山茶花や
屡々(しばしば)来る雨寒し」
こんな句がぴったり来ます。