

【「藪萱草(ヤブカンゾウ)」】

【「姫女苑(ヒメジョオン)」】

リラには寂しいという事がなかった。 (中略) 目に入る全てについて、 空想を描いていたであろう・・・ 楽しい小さな蝶々のように見える庭の隅・・・ 庭に咲いている芥子の花・・・ 空にたった一つの大きなふわふわ雲・・・ 金蓮花の上をぶんぶん飛び回っている 大きな熊蜂・・・ 垂れ下ってリラの赤褐色の巻毛を 黄色い指で触る忍冬・・・ 【「炉辺荘のアン」 第36章】 |


今日も暑くなりました。
それでも今日の太陽は、意外にもゆっくり
顔を出したものですから、午前中は、ほとんど真珠色の空に。
本格的に姿を現したのは午後になってから。
そうなればなったで、今度はうだるような暑さに。
風は結構あるのですが、湿った風です。
今日も朝顔の “青” に心、癒されています。

【何の花?】

【「酢葉(スイバ)」】

それも炎天下の野の花です。
(写真は昨日撮影)
尤も少々、盛りは
過ぎていますけれど。
もう随分、前のこと、
自転車で通りすがりに、
眺めていたものです。
急いでいたり、
カメラを忘れていたり、
持っていても、なぜか
その気がなかったり。
そんなこんなで。
遅ればせながら・・
という訳です。
それにしても、
まだ昨日は今日より暑さ、
ましだった気がします。
今日でしたら・・。
道草なんてとんでもない、恐らく自宅へ一直線でしたでしょう。
先ずは冒頭の写真。
緑の叢(くさむら)に映えるオレンジの花は、
「藪萱草(ヤブカンゾウ)」。
別名を 「忘れ草」、「忘憂草(ぼうゆうそう)」。
歴史は古く、万葉集の世界では 「忘れ草」。
花言葉もその名の通り、「憂いを忘れる」、「悲しみを忘れる」。
この花には気分を高揚させる効果があるのだそうですね。
そして、花を食用すると憂いを忘れる・・とか。
もう一つは、「酢葉(スイバ)」。
いかにも野の花らしく、小さくて繊細な花です。
ただ、「スイバ」 と聞きますと “エッ・・?” 状態ですが、
漢字を見ると納得。文字通り、葉っぱが酸っぱいそうですね。
勿論、こちらも薬草。それも抗癌効果と言いますから驚きます。
花言葉は、「親愛の情」、「博愛」。
さり気なく土物の器に活けても風情がありますね。