
【リラ版 「公爵夫人の薔薇」】



【「水引草(ミズヒキソウ)」】

グリン・ゲイブルスの 10月 は実に美しかった。 窪地の樺は日光のような黄金色に変わり、 果樹園の裏手の楓は深い真紅の色に、 小径の桜は言いようもなく 美しい濃い赤と青銅色に染まって、 その下に広がる畑をも照り映えさせていた。 アンは自分を囲む色彩の世界を 思う存分楽しんだ。 【「赤毛のアン」 第16章】 |

写真こそありませんが、
意外にも今日は、晴れの天気で明けました。
起床時に限っては昨日よりは余程、良いお天気です。
とは言え、時折、思い出したように顔を出す太陽は昨日と一緒。
どうやら明日は雨のようですし、お天気は下り坂のようです。
それにしても、10月に入ってから、
なかなかすっきりしたお天気になりません。
『アンの世界』 の天気とは程遠いですね。
やはり美しい季節は、日本では11月でしょうか・・。


華となって咲くのは
小さな小さな水引草。
花の色も同じ赤。
それなのに存在感の
ある薔薇と違って、
ひっそり咲く、
どこか物寂しげな
野の花。
これら二つの花は、
全く対照的なのに、
こうして並ぶと、
それぞれの良さが
際立ちます。
薔薇の華麗さ、
愛らしさには万人が
惹き付けられます。
一方、水引草は・・。
誰からも注目もされず、
話題にすらのぼりません。
でも、切ないような
秋の夕暮れ。
一人静かに過ごす空間には、
凛と咲く薔薇の一輪に似合う気がしてなりません。
そう、薔薇に寄り添う花。
薔薇の隣りで華になりますものね。