廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

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日本ビクター盤で聴く "Waltz For Debby" の愉楽(1)

2021年11月20日 | Jazz LP (国内盤)
  
  


これまでさんざん書いてきたことだけど、日本ビクター盤はとてもいいレコードだ。

私はプレスティッジやリヴァーサイドのレコードに関してはビクター盤を聴いて育ったから、特別な愛着がある。
最低限の範囲できちんと調整されたオーディオ環境で音量を上げて聴けば、ビクター盤の本当の真価がわかる。
国内盤は音が悪くて、と言っている人がいたら、それはオーディオの設定がおかしいのだと思った方がいい。

もちろんすべてのタイトルが、というわけではないけれど、主要なタイトルに関してはビクター盤には固有の素晴らしさがあって、
とても楽しみながら聴くことができる。だから、例えば "ワルツ" に関しては4つの版を聴いていて、これが全部違う音であることを承知している。
この違いが楽しいのである。

ビクターが最初に "ワルツ" を出したのは1962年で、オリジナルと同じ時期ということになる。以降、70年代、80年代、90年代と
10年おきにプレスし直してリリースしており、これは律儀で真面目な日本人だらかこそ、の仕事である。

このタイトルのオリジナル盤は高音質でもなんでもなくて、滋味に溢れた穏やかなサウンドであることは周知の事実。
そこで、果たして日本ビクターがこれをどう料理したか、というところが最大の聴き所ということになる。

人気作なので2000年以降も再三リリースされているが、それらは未聴。それらもきっと違いがあって面白いのだろうけど、
そこまでは手が回らない。ビクター盤だからこそ何枚でも聴いてみよう、という気になるのだ。



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