Oscar Peterson - Stephane Grapplli / Quartet Vol.2 ( 日本コロンビア YX-7008-MU )
ステファン・グラッペリの演奏はたまに訳もなく聴きたくなる時があるので、何かいいレコードはないかなと常々思っていたら、これに当たった。
とにかくペデルセンのベースが最高に良くて、やっぱりすごいベーシストだったことを改めて実感する。メンツから見て、おそらくフランスで
録音されたのだろう。70年代のアメリカでは考えられない、避暑地的優雅さに満ち溢れている。
白い壁のこじんまりとした小さな家、陽当たりのいい庭に置かれたテーブルの上にはバスケットに入った冷えた白ワインと小麦の香りがするパン。
そういう永遠の憧憬のような風景が浮かんでくる。ステファン・グラッペリの音楽はそういう音楽だ。
ヴァイオリンで奏でられるジャズには独特の雰囲気があって、それが誰の演奏であっても、他の楽器では決して作ることができない
世界観を表現できる。それは非日常の世界であり、たまになぜかそういう雰囲気に浸りたい気分になる日がある。
そんな時にこのレコードはうってつけ。ワンコインの国内盤だけど、音質はまったく問題ない。