廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

2nd ジャケット愛好会

2023年12月10日 | Jazz雑記
私の経験上、オリジナルだ、初版だ、と騒いでいるうちは白帯。再発盤もオリジナルと同じように愛でることができるようになって、
初めて「レコード愛好家」を名乗って黒帯を締めていい。特にセカンドプレスあたりは製造時期がさほど離れているわけではないので、
オリジナルとはまた別の風格というか独自の質感あって、愛すべきレコードたちである。そこに気付くことができるかどうかはこの趣味に
気持ちの余裕をもって接しているか次第。オリジナルを追求するのはもちろん楽しいが、度が過ぎて視野狭窄に陥ってしまうと
この趣味の愉しさは半減する。

セカンドプレスがいいのはそういう風格の良さだけではなく、値段が安いこと。オリジナルではない、ということだけで値段は大幅に下がる。
ここに載せたものは、すべて5千円未満だった。




ジャケットデザインは私はこちらの方が好きだ。若い頃に何かの本でこのアルバムが取り上げられているのを読んだ時にはこのジャケットが
紙面に載っていて、そのせいでこちらのデザインがオリジナルだと長年思い込んでいた。つまり、このジャケットにチープさを感じなかった
ということだろう。音質も初版と特に変わらない。






国内盤が出た時はこのデザインが採用された。初版のデヴィッド・S・マーチンの絵は正直イマイチで、こちらのジャケットの方が愛着が湧く。





如何にもサヴォイ、というデザインで、これはこれで良いと思う。"featuring Canonball" って、Adderleyまで入れてやればいいのに、と
思うけど、そういう雑で投げやりなところもサヴォイらしくて美味しい。チェンバースもバードも若いなあ。





版権がサヴォイに移ってから再リリースされたもので、盤はサヴォイとしてのセカンドプレスになり、RVG刻印がない。
でも、この方がなぜか音質がヴィヴィッド。特に、シンバルの音の良さが全然違う。だから、普段はこちらを聴く機会の方が多い。

とまあ、こんな感じでセカンドプレスもそれ自体で立派なジャンルの1つなのである。


コメント (2)
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