セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

読書ノート:中川八洋「女性天皇は皇室廃絶」その2

2006-03-06 23:39:53 | 文化
中川氏は、女性天皇は天皇制の廃絶につながるという。その理由は他の反対論者のいうようなY染色体などという理由ではない、ずばり女性天皇には夫の来てがいないからだということ。この点については中川氏のいう共産党系の学者と中川氏は認識で一致しているらしい。中川氏はだから反対し、天皇制廃絶主義者はそれに賛成するというわけだ。
中川氏は、女性天皇に賛成するものはすなわち、天皇制廃絶をねらっていると断定している。中にはあきらかな民族系学者で天皇制廃絶主義者とは言いにくい場合は学問的能力が低いと断定する。(能力の低い)民族系学者以外の者で明らかに共産党と肌合いが合うはずのない者はアナーキストか全共闘で、それ以外の者は共産党系ということになるらしい。
中川氏が女性天皇は天皇制廃絶につながるという意見を持つのはよい。しかし現在及び未来の文化社会的及び天皇家の親族的条件のもとで天皇制を安定的に存続させるために女性天皇そしてその後の女系天皇も考えている人もいるということは認められないのだろうか。中川氏の思考パターンは共産主義者の思考を鏡で映したようにそっくりだ。右と左が違うだけだ。
ところで中川氏のこの本は徳間書店から出版されている。なんか意味深だな。徳間書店は亡くなった徳間康快氏の出版社だけど、徳間康快氏は読売新聞の渡邉恒雄氏の共産党時代の友人で元共産党員。とすると中川氏は偽装した共産主義者で一連のファナティックな言動は保守陣営を混乱させ知識人を離反させる共産党の高等戦術か。そうだとしたらおもしろすぎる。冗談はさておき、徳間書店といえは、相対性理論は間違っているという本を何種類も執拗に出し続けているところだ。僕は相対性理論についてよく知らないけど、高級なトンデモ本の出版社ということになっている。編集者はこの本もトンデモ本のつもりで企画したのかな。
次回はまじめに、旧皇族の皇族復帰の主張を検討するつもり。


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