セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

トリプル選挙の意義と予想

2011-02-04 15:33:44 | 名古屋
トリプル選挙も明後日に近づいたので今回の選挙について所見を述べよう。ナーンテネ。

河村手法を非難する人は「もっと話し合ってとか」「市長派の言いなりになる議会を作る気か」などと言うけど的外れな議論だね。特に日本では名古屋だけでなく地方議会全体がなんら二元代表制にふさわしい活動を行ってこなくて翼賛議会だった。今回は自分達の既得権益に手を突っ込まれようとしたので急に市長を独裁者と言うわけだ。市長が強く問題提起をしたから、せこいけど市議の今任期中だけ少し減額というポーズをとっただけなので、議会にお願いしただけでは議員報酬の削減というのは百年河清を待つのと同じだ。既得権を持つ者に自ら既得権を放棄せよというのは不可能なのは自明の公理。それをわかっていて河村手法を非難するのは卑怯だね。

日本の地方議会の報酬は世界一高い。それは外国ではボランティアだから。日本でも戦前はボランティアだった。それが戦後の高度成長の中で国や自治体の税収が増えてく中で、議会が首長となれあって財政拡大のおすそわけを受け取っていた。そして報酬が多くなり職業として成り立つようになった。いったん職業として成り立つと議員は当然のように職員の収入より低ければ威厳にかかわると主張しだし、名古屋市では議員の報酬は、一般職員の頂点の局長級の最高額よりちょっと上ということに慣習上なっている。

議員は国会議員も地方議員も報酬をもらっても選挙にお金がかかるとか事務所にお金がかかるのでそんなにもらったことにならないという。でも経済学的に言えば、それだけ選挙対策のお金を使っても当選すれば快適な生活を送れるが、お金を惜しんで落選したら特権を失うという均衡点で選挙対策費用が決まってくるのだ。だから正しい解釈は、選挙費用が高いから報酬をもらっても楽じゃないではなくて、選挙費用を多く出してもそれ以上の見返りはあるということだ。

でもさあ、高度成長はとっくに終わっているのだ。今じゃ国も自治体も借金漬けだよ。なんら有益な活動をしない議員に莫大な予算を使っていられない。逆に職業議員だからなんら有効な活動をしないかも。職業議員は市役所の監視者ではなくて寄生者になっているのだ。これに全国民が気づき始めたのだ。名古屋はその現れに過ぎない。寄生虫は高度成長期には気にならなかったかもしれないが、体力の衰えた老年期の日本社会には死活問題だ。今一度日本を洗濯する必要がある。

選挙の結果は世論調査でほぼ決まっているようだ。そこで当落とは別に自分なりの勝敗の分かれ目を設定して投票日を待とう。

まず河村たかし候補。
前回市長選の得票数<今回市長選の得票数
これだけ大騒ぎしたのだもの。それは有権者にどう影響しているか見ものだ。名古屋の有権者が覚醒してきたか、それとも引いてきたかということ。

次に石田候補。彼は当然当選できないが、以下のようでないと民主党政権に大打撃になるので。
石田候補票>八田候補票+杉山候補票

県知事選挙では大村候補が当選だが、御園候補と重徳候補のどちらの得票が多いか。御園候補が重徳候補より少なかったら、これも民主党政権に大打撃だ。でも僕の予想では市長選も知事選も民主党政権に大打撃になる気がする。


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