セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

今朝の全国的2大ニュース

2011-02-07 19:03:57 | 社会経済
名古屋だけでなく全国的にも今日のニュースの2大事件は大相撲の大阪場所の中止決定と名古屋市のトリプル選挙の河村市長の圧勝だね。どの新聞にも「圧勝」という文字が目についた。名古屋で今年生まれる男の子に、「圧勝」という名前を付ける人が多く出そうだ。むかし森田必勝という人がいたな。

僕は河村市長の当選は当然だから、選挙の勝敗は、前回より得票を伸ばすかに置いた。しかし史上最高の前回よりさらに10万票以上上乗せするとは驚いたね。県知事選で御園候補が重徳候補より得票が少ないという予想もあたった。でもこれは選挙前の世論調査でもその可能性は指摘されていたので僕の予想と言う必要はないけど、あえて予想したのは重徳候補に期待したから。でも大村候補の50%以上の得票はこれもビックリだ。

予想が外れたのは八田候補と杉山候補の合計が石田候補より少なかったこと。世間的にみれば当然の結果だろう。しかしあらためて共産党の影響力の凋落に驚かされる。数年前まで長いこと市職労の組合新聞を読んでいたのでは世の本当の流れがわかりにくいかもしれない。共産党は地方議員の個人後援会を廃止して共産党後援会なるものに統一しているらしい。地方議員が個人後援会を基盤に共産党から離反するのを防ぐためらしいが、そんな引きこもり方針では、次回市議選挙では壊滅も予想されるよ。

もうひとつのニュースは大相撲の八百長疑惑だが、2日前かな、携帯メールという証拠を突き付けられて否定できなくなった相撲協会の放駒理事長は問われる前に「いままではなかった」と言わずもがなの発言をした。これは以前に週刊誌を名誉棄損で告訴した協会の立場上そう言わざるをえないのだろう。でもさあ、日本の大相撲に八百長があることはアメリカでも常識になっているのだ。アメリカで100万部以上のベストセラーになった『ヤバい経済学』という本のその第1章は「学校の先生と相撲の力士、どこが同じ?」というタイトルだ。東洋経済新報社の邦訳書を読んだだけだから、原文も同じ意味のタイトルかは保証できないが、「相撲の力士」がアメリカの本の第1章を飾るなんてと喜んでいいのかは迷うけけど。

内容は行動のインセンティブについてだ。アメリカのシカゴでは学校の学力テストが行われたそうだ。学力テストの成績が悪いと学校が廃校になったりする。そのためクラスのテストの成績がよいとその担任の先生にボーナスが出る。そこで先生はクラスのテストの成績を上げようと、テスト中に黒板にテストの正解を書いたりするがそれは子供の口から親にばれてしまう。そこで先生が考えたのは、先生が回収したテストの回答用紙を改ざんすること。学校に引き渡すまでの短い時間に多くのテストを改ざんするには、生徒の多くが間違える難しい特定の問題の回答欄を集中して直していくのが一番だ。でも生徒がどの問題にどのように答えたかのデータを特定のパターンを見つけ出すアルゴリスムでコンピュータにかければ判ってしまうのだ。

大相撲では7勝7敗の力士が8勝6敗の力士が対戦した場合7勝7敗の力士が勝つ確率は8割となる。ふつうならその相手力士との勝率は5割を切っているのだ。だから八百長は判るよね。この本は大相撲では勝ち越せば番付が上がり負け越せば番付が下がることを説明し、上位40人の力士の待遇と70番の力士の待遇は大きく違うと説明している。ここにシカゴの学校の先生と相撲の力士の八百長の共通するインセンティブがある。まあ、本当はどちらもとりわけ八百長があってはいけない職業なのにね。


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