セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

東郷哲也氏の落選

2014-12-16 22:23:25 | 社会経済

僕の住んでいる名古屋市守山区は愛知3区で、小選挙区の当選者は民主党の古川元久氏だ。実は愛知3区を地盤とする前職の代議士は2人いて、1人は古川氏で前回のときも小選挙区の当選だ。もう一人は自民党の東郷哲也氏だが前回は比例で復活当選したが、今回は比例での当選はなかった。何と自民党の比例での当選者は東郷氏の前までで終わった。古川氏と票差がつきすぎて惜敗率がよくなかったのだろう。

東郷氏のことをよく注目していたのは単に僕が愛知3区に住んでいるからだけだはない。東郷氏は国会議員になる前は守山区選出の名古屋市議会議員だったのだ。それも議場で河村市長を罵倒して、河村市長から「こんな失礼な発言は初めて聞いた」と言わしめた戦闘的な議員だった。とは言うものの市議会に関係もない自分には東郷氏が本当はどんな人物なのかはわからない。河村市長批判の著書もあり僕も買ったが、字が詰まっていて読みにくい本だった。良い編集者がつかなかったとも、東郷氏はあまり本を読んでいないとも思える。ただ河村市長と東郷氏とのやりとりは、ひたすら政治家という職業を目指してきた東郷氏が自己の利益に関わることなので激しく反発したように思えた。

東郷氏は市議会議員になろうと、無所属で立候補したり、小沢自由党で立候補したりしていたが当選には及ばなかった。僕は市議会議員選挙では共産党を除くオール与党なので政策対立がないうえに投票率が低いから、後援会組織をつかんでいるものが常に勝つので新人が割込めないから東郷氏はいつまで望みのない戦いをするのかと思った。ところが守山区の定数が大幅に増えたために印数合わせで自民党の市会議員になれたのは以前に書いたとおりだ。http://blog.goo.ne.jp/kyujiu/m/201211 その幸運児の東郷氏が、前回の総選挙では市議会の長老議員の推薦で愛知3区の自民党候補となり代議士となった。僕は職業として政治家になりたがる人間に不審を持っている。もちろん彼らが良い政治をしたいという言葉を信じないわけではない。本当にそう思っているだろう。でも自分の利益が関わってくると躊躇なく自己の利益を取ると思っている。つまり生活の確保が最優先でそのうえで良い政治家との名声も得たいというわけだ。街で東郷代議士の「強い日本を」というポスターを見る度に「愛国主義は卑怯者の最後の逃げ場」と言う言葉は本当だな」と思ってしまう。

そんなわけで僕は東郷氏に注目はしていたが落選を望んでいた。しかし古川氏が相手では小選挙区の当選は不可能でも比例での当選は間違いないだろうと思っていた。ところが何と比例でも落選したのだ。

選挙期間中に守山区内では古川氏の選挙カーをみたし。駅やスーパーの前でも古川氏をみた。東郷氏は一度選挙カーがすれ違っただけ。ブログをみると繁華街で応援の人と演説している写真が多いが、繁華街は応援の人を見にきた他の選挙区の人ばかりかもしれない。ありがた迷惑だったのでは。

僕は東郷氏のブログを見た。http://sky.ap.teacup.com/togotetuya すると複雑な心境になってきた。妻子があるから生活に困るだろうなというのは思うけど脇に置こう。政治家なら当たり前のことだもの。気になるのは選挙期間中の写真の表情がこわばっているのだ。苦しい戦いで必死というのでもない。表情が硬い。不思議なのは、そこで終わっている12月13日の「最後のごあいさつ」だ。え「最後のお願い」ではないの。題名をみたとき遺言のように思えた。でも内容は通り一遍の選挙戦最後のお願いで挨拶だ。でも呼びかけてくる熱意もまた愛嬌もない。ひょっとしたら選挙の重圧から心身症の状態になっているのではないか。落選したから心身症ではなく選挙期間中から心身症の症状が写真から読み取れる。早くブログを更新して敗戦の弁を述べないといけない。