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(その3)長寿医療制度=後期高齢者医療制度

言葉でごまかそうとしても、そうは問屋は卸さない。

福ちゃんが<長寿>を勧めても、舛添っちがそれに同意しても、本質は、変わらん。

分からん、知らん、ツマラン!

そもそも、長寿=長命を寿ぐ。

後期高齢者1300万人から保険料を勝手に年金から徴収(そのうち200万人は今回から初めて保険料を徴収)するシステムを作っておいて、どこが長命を寿ぐことになっているのか。

後期高齢者医療制度の中身で悩ましいのが、「後期高齢者診察料」の評価である。

これは、研修を受けた主として診療所の医師=主治医が、患者さんのために他の医療機関の受診日程を含めた受診計画を定期的に作成する場合、設定できる(医療保険に請求できる)もので月額6000円である。高齢者は糖尿病や高血圧など慢性疾患を複数持つ場合が多く、この受診計画で一元的にコントロールし、検査や投薬のムダをなくそうという狙いだ。

新設の「後期高齢者診察料」には、受診計画だけでなく、検査、画像診断、様々な処置の費用も全て含まれる。包括型の診察料である。ただし、この中には、薬代や再診料は含まれていない。

さてこの、後期高齢者診察料をどう評価するか?

患者にしてみれば、1割の自己負担なので、毎月600円で済むので、すこぶるお値打ち!である。

しかし、病院や診療所にしてみれば、これまで、検査しまくり、薬出しまくりで、儲けを得ていたわけで、その<旨み>が霧消する。これによって、後期高齢者の治療に対するインセンティヴが激しく低下することは必至である。患者のために必要な検査も処置をもうしなくなってしまうわけだ。

重複受診、重複検査、重複投薬、重複処置という、医療給付のムダをなくし医療費全体のコストを下げるという意味では、後期高齢者診察料に対し一定の評価はできる。

ただし、高齢者の慢性疾患は、多様である。主治医になったドクターが疾患の全てを理解して、受診計画を作成できるのかという構造的な問題点も存在する。

後期高齢者にとって必要不可欠な検査や治療など医療サービスが受けられなくなる可能性が高いことからすれば、この制度はやはり

長命を寿ぐ、ことには決してならない!

 

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