牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

牛徒雑感

2010-12-10 01:15:34 | 牛の管理

雪を知らない生産地から導入した肥育素牛たちであるが、その雪のシーズンが間近に迫っている。
背景にある山々の紅葉にしても彼らには初めての景気であったはずだけれども、当地は気温の変化や廻りの状景の変化など春夏秋冬の移り変わりが、実に鮮明であるだけに、年間を通してみれば、寒暖の差が大きく、それだけに受けるストレスの度合いは大きいことが伺われる。
しかし、そのようなことを意識しながら牛たちと関わっているが、牛たちはそのようなことはお構いなしに、食欲旺盛で、北からの牛も南からの牛も仕上げ体重や枝肉結果には大差がなく、むしろ地元産の方が今一の成績である。

繁殖頭数が減少傾向になれば、母牛の更新や交配精液の選択などが、他所の芝生の良さばかりが気になり、地元牛の将来像などは考慮の外にあって、猫も杓子も主産地への導入攻勢である。
小型でも肉質に勝っていた地元産牛は壊滅状態である。
聞けば、大方の生産地でも同様のようである。
その煽りであろうか、主産地では雌仔牛の価格が高騰している。
この傾向をして主産地では、優れた後継牛の保留が最大の関心事として受け止めてもらいたいものである。

導入牛が寒風にさらされないように、冬囲いの作業が急ピッチとなっている。


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