牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

子牛の見方 後望

2008-04-15 19:22:11 | 牛の躯


子牛の見方を後方からみて、その良し悪しを判断するため、生後10ヵ月令の去勢子牛について、その対照的な写真を掲載した。
写真左は、腰角幅、尻幅、カン幅、腿の外腿と内腿の充実具合や下腿の充実など、素牛に選ぶ良い条件を備え持った牛である。
写真右の場合は、腰角幅に乏しく、尻が側方にも後方にも傾斜角度が付きすぎている。そのため、カンの位置が若干低めにある。腿は外腿がやや窪んだ状態で、後方ほど左右の厚みに欠けている。内腿の充実にも欠けている。総じてこの牛の後躯はボリューム不足である。実際に家畜市場では、この牛以上にボリューム感のない子牛も見かける。最大限の枝肉重量を重視するなら、右の写真のような子牛を選定する。しかし、如何なる子牛であっても、素牛価格が高いなりに、低いなりに肥育すれば仕上がる。問題は、購買者が、それぞれの子牛の肥育能力相当分の競り値を決める判断能力を収得することが肝要なのである。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿