牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

子牛の強弱を見抜く

2008-04-16 19:33:41 | 牛の躯
牛は繁殖用の雌牛でも、肥育する牛も足腰の強いことが飼育目的を的確に果たしてくれる。子牛の時から良く運動をさせ、四肢を鍛えておく必要がある。
最近は、多頭飼育が主流になってきたが、その生産者により、それらの差が出ている場合がある。閉じこめた小さな囲いの中だけで飼われてきた仔牛は、運動不足や、競合により四肢を痛めるなどから、四肢の弱い牛がいる。
肥育牛の場合、四肢の弱い牛はどうなるかである。まず、姿勢が悪くなり、蹄の形が変形し、歩様も悪くなる。この様な牛は、700~800kgの体重を支えきれない。
四肢の弱い牛は、四肢の姿勢が前のめりとなり、牛の動きが鈍く、次第に食欲が減退して、仕上げまでに至らないケースもある。
四肢の悪い例として、子牛の頃からアシドーシスなどの疾患がもとで血行不足となり、蹄が浅く丸くなり、蹄が伸びやすくなり、次第に食欲不振となり易い。
写真は、手前が四肢の弱いタイプ、奥側は四肢がしっかりしている例である。



写真は、生後10ヵ月令の去勢牛の後肢であるが、左は、ツナギ(蹄の上側)が強く正常な肢である。右は、ツナギから蹄への角度が直角ではなく、前のめりで、この様な形のものは、肢が弱い典型的なタイプである。この様な牛は、早め早めの削蹄で歩様が異常にならない対策が必要である。
家畜市場では、四肢の弱い子牛の見極めを的確にしないと、この様な子牛を落札したら、確実に欠損になる。子牛を選ぶ重要なポイントである。


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