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08.01~10.12までの3年間、9市場から1,500頭の素牛を導入している。
これらの子牛のうち27頭がルーメンアシドーシスと蹄葉炎に罹患した。
これらの疾患に罹患した牛は、完治が難しく、正常な発育や肥育状態にならないために、その大部分が低い枝肉評価となり、マイナス差益に陥っている。
これら27頭のうち、去勢牛5頭が既に出荷済みであり、枝肉重量の平均は460kgで平均単価は1,640円で1頭当たり約130,000円のマイナス差益となった。
この数字を乗じれば、単純に350万円の欠損を見込むことになるが、現在飼育中の蹄葉炎罹患牛(写真)には前肢を伸ばせないのが5頭ほどいて、さらに大きな欠損を覚悟しなければならない。
これらの罹患率は産地による特徴がある。
導入100頭当たりの罹患頭数の多い産地は、関西と宮崎のそれぞれ1市場で、4.17頭、4.1頭と他の市場平均1.2頭より明らかに高い値となっている。
罹患しやすい子牛のタイプは、DG値が高いケースや、血統では増体系より肉質型で栄養状態の良い牛が罹りやすい傾向がある。
これらの疾患は、導入直後の粗飼料による飼い直しを行っても、粗飼料の利用性に欠け濃厚飼料主体に摂取するタイプである。
子牛の育成中に、粗飼料の利用性の高い子牛に育てることを留意して貰いたいものである。