導入子牛で気がかりなことがある。
写真にある鼻梁上の白斑のことであるが、これらの白斑は、生まれながらのものではない。
横一文字や横二線であったり写真下のように4列のものもある。
この白斑が出来る原因は、子牛の頭部は発育とともに日々大きくなるが、子牛に付けた「トウラク」「頬綱」などと呼ばれ頭部にくくりつけたロープを、畜主がいつまでも付けたままにしているため、顔を締め付け鼻梁にロープが食い込むなど傷が付き、それが治癒後に白斑として残るためである。
そのため、白斑はロープ跡が残るように、横向きである。
ここまでに至ることは、子牛らは長期にわたりかなりの苦痛を経てきたことになる。
うがった見方をすれば、複数の白斑があるケースでは、ロープを再々きつく締め付け直していることが伺われる。
子牛を販売して収入を得ることは、子牛あっての畜主の生活である。
子牛や親牛に常に感謝して牛飼いすることも牛飼いの生き方の一つでもある。
子牛に感謝していれば、このような白斑は出来ないはずでもある。
得てして、発育の良い子牛ほど、これらの被害になりやすいのかもしれないが、毎日給餌しているのであるからには、それらの観察も見逃してはならない管理の一つである。