牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

鋏で削蹄する

2008-04-18 19:57:22 | 牛の躯
肥育牛の蹄(爪)は良く伸びる。伸びた爪は間髪入れないで削蹄(爪切り)しなければ、体調不調を来す。その結果、目算したとおりの体重までに至らない。高価で導入する子牛に、削蹄を見逃したために欠損に至るなどは、当初から肥育を手掛けること事態、間違いである。
さて、肥育牛の削蹄は、育成牛であれば意外と容易いが、体重が大きくなったり、恐がりの牛などは、かなり苦労する。重労働での作業となる。本来削蹄用の鎌で削るのが一般的である。四肢を持ち上げて保定するなど、かなりの経験が無ければ、その分、難儀する。
そこで、足を持ち上げず、立たせたままで削蹄する方法を取っている肥育センターがある。専用の鋏による削蹄である。鎌による削蹄ほど正確には出来ないが、肥育牛には、何ら問題ない方法である。写真の鋏が削蹄専用である。


伸びすぎた去勢肥育牛の蹄


専用鋏で削蹄する。


削蹄が仕上がった蹄。


削蹄で切り落とした伸びていた蹄。