牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

素牛の尻の善し悪し

2008-04-12 23:44:51 | 牛の躯


 

肥育素牛の体型のうち、尻の形が良い牛と好ましくない牛を写真に示した。写真上は、体上線の延長線上の尾の付け根当たりまで、ほぼ平直な形をしている。写真下は腰部も弱く、腰の左右に腰角が飛び出すように位置しているが、左右の腰角と頸から尾までの脊椎線上を交差する場所を十字部と言うが、この牛の尻は、十字部当たりから後方へ向けて、下方へ傾斜している。この様に傾斜している尻のことを斜尻という。斜尻で有るほど、尻の深みや幅も細く、尻全体のボリュームがないことになる。同時に斜尻の牛は、下腿の幅や厚みが薄い傾向にある。つまり、尻の形が良くない牛は、後躯の充実が悪く、その分筋肉等も少ないことに繋がる。
要するに長方形を成さないことになる。