三津田信三『作者不詳 ミステリ作家の読む本』(講談社ノベルズ、02)
三津田信三と友人の飛鳥信一郎が古本屋で入手した不思議な同人雑誌<迷宮草子>は、収録された7つの小説の謎を解かなければ読者自身の身に危険が及ぶというとんでもないものだった……
ということで、7つの怪奇ミステリ作品を二人が必死に解くという形式の連作なのだが、解読し終わったあとにとんでもない真相(?)が開示される!
面白かった。二段組550pをほとんど一気に読まされたんだから、それだけの力が作品にあったってことだろう。けど前作「ホラー作家の棲む家」ほどでは、残念ながらなかったかも。
一種独特の雰囲気ある文体で、それは好もしいんだけど、文章もう少し気をつかった方がいいのではないかと思った。たとえば1985年発行の同人誌なのに、今風の言い回しが散見されてちょっと萎えた。(*)
この作家、丁度京極と倉阪の中間にポジションを持っているように思った。今回はかなり倉阪寄りだったかな。
途中まではよかったのに、ラストでメタに逃げたという印象。
(*)>今風の言い回しが散見されてちょっと萎えた
と一旦は思ったんだけど、迷宮草子が1985発行を騙った最近の作品の可能性もあるから(cf:パソコン通信)ひょっとしたら意図的なのかも。
三津田信三と友人の飛鳥信一郎が古本屋で入手した不思議な同人雑誌<迷宮草子>は、収録された7つの小説の謎を解かなければ読者自身の身に危険が及ぶというとんでもないものだった……
ということで、7つの怪奇ミステリ作品を二人が必死に解くという形式の連作なのだが、解読し終わったあとにとんでもない真相(?)が開示される!
面白かった。二段組550pをほとんど一気に読まされたんだから、それだけの力が作品にあったってことだろう。けど前作「ホラー作家の棲む家」ほどでは、残念ながらなかったかも。
一種独特の雰囲気ある文体で、それは好もしいんだけど、文章もう少し気をつかった方がいいのではないかと思った。たとえば1985年発行の同人誌なのに、今風の言い回しが散見されてちょっと萎えた。(*)
この作家、丁度京極と倉阪の中間にポジションを持っているように思った。今回はかなり倉阪寄りだったかな。
途中まではよかったのに、ラストでメタに逃げたという印象。
(*)>今風の言い回しが散見されてちょっと萎えた
と一旦は思ったんだけど、迷宮草子が1985発行を騙った最近の作品の可能性もあるから(cf:パソコン通信)ひょっとしたら意図的なのかも。