(承前)
>自由の民こそが(彼ら自身はその出自の記憶を失っていますが)ムー・アトランティスからやってきた地球人の植民者の末裔ということなのではないでしょうか!
自由の民(丘人)が超古代文明人植民者の末裔だと考えれば、かれらが「彼方の向こう」に隠れ住んでいる理由もわかります。彼らには変身能力がなかったのです!
自由の民が超古代人、すなわちホモサピエンスならば、彼らにアボのような変身能力があるはずがない道理です。
ところが、そうしますとまたもや矛盾に気づかざるを得ません。
それはVRT(そしてその母親)に、変身(模倣)能力があるように書かれていることです。たとえば297pのハグスミスの物真似もその一環ですが、口髭でカバーしているとはいえ、VRTがマーシュになりきってサントクロワに現れたのは自明。パスポートの具体的な記述はありませんが、当然身分証明書のようなものにはマーシュの写真あるいはそれに類するものが添付されているはずで、すくなくともある程度似させなければサントクロワに渡ってこられるはずがないからです。
母親の場合も、252pに「母さんは女優だった」とあるのは、その一環です。
「あいつが男に声をかければ、相手は少女だと、処女だと、(・・・)でももし相手を気に入らないとなれば、あれは老婆になったもんです」(252p)
変身能力を備えたVRTは(母親も)、自由の民ではないのではないか。
ないのです!
彼らは「沼人」なのです。
それが証拠に、VRTの父親はこう言っています。
「ときに<東風>とも呼ばれるわが偉大な先祖が、彼ら(註:仏人)と平和を結びました」
第2部によれば、この<東風>は実は<砂歩き>(またしても入れ替わり!)なんですが、とりあえず沼人の代表であることに代わりはありません。
もとよりVRTの父親は(自称とは違って)地球人です(あるいは地球人に完全同化し、自らのアイデンティティを忘却した沼人?)。かれの知識はすべて妻(VRTの母)からの受け売りだと推測されます。母親はそういう知識を伝承している一族、すなわち完全同化していない沼人の一族か、あるいは沼人と丘人のハーフなのかも知れません。
自由の民が変身能力のない地球超古代文明の末裔だとしたら、変身能力を持つVRTは、当然自由の民ではあり得ません。彼は自分を自由の民・丘人だと思いこんでいる沼人なのではないでしょうか。
>自由の民こそが(彼ら自身はその出自の記憶を失っていますが)ムー・アトランティスからやってきた地球人の植民者の末裔ということなのではないでしょうか!
自由の民(丘人)が超古代文明人植民者の末裔だと考えれば、かれらが「彼方の向こう」に隠れ住んでいる理由もわかります。彼らには変身能力がなかったのです!
自由の民が超古代人、すなわちホモサピエンスならば、彼らにアボのような変身能力があるはずがない道理です。
ところが、そうしますとまたもや矛盾に気づかざるを得ません。
それはVRT(そしてその母親)に、変身(模倣)能力があるように書かれていることです。たとえば297pのハグスミスの物真似もその一環ですが、口髭でカバーしているとはいえ、VRTがマーシュになりきってサントクロワに現れたのは自明。パスポートの具体的な記述はありませんが、当然身分証明書のようなものにはマーシュの写真あるいはそれに類するものが添付されているはずで、すくなくともある程度似させなければサントクロワに渡ってこられるはずがないからです。
母親の場合も、252pに「母さんは女優だった」とあるのは、その一環です。
「あいつが男に声をかければ、相手は少女だと、処女だと、(・・・)でももし相手を気に入らないとなれば、あれは老婆になったもんです」(252p)
変身能力を備えたVRTは(母親も)、自由の民ではないのではないか。
ないのです!
彼らは「沼人」なのです。
それが証拠に、VRTの父親はこう言っています。
「ときに<東風>とも呼ばれるわが偉大な先祖が、彼ら(註:仏人)と平和を結びました」
第2部によれば、この<東風>は実は<砂歩き>(またしても入れ替わり!)なんですが、とりあえず沼人の代表であることに代わりはありません。
もとよりVRTの父親は(自称とは違って)地球人です(あるいは地球人に完全同化し、自らのアイデンティティを忘却した沼人?)。かれの知識はすべて妻(VRTの母)からの受け売りだと推測されます。母親はそういう知識を伝承している一族、すなわち完全同化していない沼人の一族か、あるいは沼人と丘人のハーフなのかも知れません。
自由の民が変身能力のない地球超古代文明の末裔だとしたら、変身能力を持つVRTは、当然自由の民ではあり得ません。彼は自分を自由の民・丘人だと思いこんでいる沼人なのではないでしょうか。