チャチャヤン気分

《ヘリコニア談話室》後継ブログ

『宇宙気流 No.97』拝受

2024年05月14日 03時14分07秒 | 日記
『宇宙気流 No.97』を頂戴しました。いつもありがとうございます。

びっくりしました。
豊田さんが亡くなられていたのですね(このごろは、近年では唯一の情報源だったツイッターもほとんど見なくなり、どんどん情弱者化が進行中です嗚呼)。
高一で読んだ『倭王の末裔』は圧倒的でした(当時担任だった、のちにSFサークルを作ったとき顧問になってもらった教師にも、無理やり本を押し付けて読ませたものでした)。
おかげで古代史マニアになってしまいました。
豊田さんの古代史ものは、ほぼ全作読みました(たぶん)。
高じて、私も〈半島ヒロイック・ファンタジー〉を書きたいと。汗。汗。笑。笑。
『三国史記』はすでに比較的廉価な東洋文庫版が出ていましたが、金思燁の、例の『トンカラリンと狗奴国の謎』を読んで、その想像力にいたく感銘し共感していましたので、どうせなら金思燁訳で読みたいと、ところがこれ、六興出版なのです。とんでもなくバカ高い。当時で七、八千円くらいだったような。
そうだ。思い出した。
とうぜん、中之島図書館で借り出して読みはじめたのですが、メモを取りながらですから、到底返却期限に間に合いません。
そのとき神の助けか、ジャズ住職が、全ページコピーしてくれたのでした!
当時、コピーという手段は、まだほとんど普及していなかったのです。
たとえば、卒論で(いうまでもないですがまだ手書きの時代です)、先人の著作からいろいろ引用しなければいけないわけですが、書き写すのが面倒と教授に泣きついたら、コピーを貼ってもよいし、著書から切り取って貼り付けてもよいといわれました。
熟考の末、私は後者を選択。
なぜならば、引用書籍は10冊を超えましたが、コピー屋でコピーするより、こっちのほうが安かったのですね。
それほどまだ普及していなかったコピー機ですが、ジャズ住職のお寺ではその頃導入がなされたのでした。
で、全ページコピーという壮挙が成し遂げられた次第。
話がそれました。
お話もどして、
わが〈半島ヒロイック・ファンタジー〉の設定集がこれ。


これだけ綿密に設定したのは、あとにも先にもこれだけ。
で、書けたのか?
いや、設定を書きつくしたら、なんか満足してしまいまして汗汗。
でもこれさえあれば、いつでも書き始められます。書きませんけどね。
あれ、また話がそれました。
本誌掲載岡田英夫さん「追悼豊田有恒氏」にもありますが、私も「豊田有恒症候群」の理由が知りたい。
当時(飛鳥時代)話されていた日本語は、ほぼ百済語と変わらなかった、という豊田さんの説にはとても影響を受けました。
豊田さんは、いわゆる社会派ショートショートも、眉村さんとは視点が違っていて面白かったし、やはりその発想法に強く影響を受けました。(こう書いていると、ほんと影響ばっかり受けていますなあ)
ヴィンス・エヴェレットものも面白かった。
『モンゴルの残光』『退魔戦記』は古代史物に通じますが、『ダイノサウルス作戦』では一気に設定のレンジが拡大。その『ダイノサウルス作戦』の影に隠れてしまって不遇ですが、『カンガルー作戦』はさらに想像力の高みに達しており、その想像力(無から有のファンタジー的なそれではなく、基礎のしっかりある想像力)にくらくらしたものでした。
御冥福をお祈りいたします。

※ところで、私のいただいたのは、28p-29p/39p-40pが落丁しており、岡田さんの後段と林さんの全文が読めません。嗚呼。




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1 コメント

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『奏で手のヌフレツン』著者インタビュー (雀部陽一郎@「アニマ・ソラリス」)
2024-05-18 10:05:19
> 28p-29p/39p-40pが落丁しており、岡田さん
>の後段と林さんの全文が読めません。嗚呼
 ありゃま、うちのは落ちてないようです。

 それはそうと、堀先生とのランチ会でも話題になった、 『奏で手のヌフレツン』著者インタビューアップしました。
http://www.sf-fantasy.com/magazine/interview/240502.shtml
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